熊本から恩返しの被災者支援 慈恵病院職員が石川県で炊き出し【熊本】 (24/01/12 19:00)

熊本から恩返しの被災者支援です。能登半島地震で被災しながらも診療を続けている石川県七尾市の医療機関で12日、熊本市の慈恵病院の職員たちが炊き出しを行いました。

元日の震災で震度6強を観測した七尾市にある恵寿総合病院です。12日は、熊本市の慈恵病院の職員10人が駆け付け、断水が続く被災地の医療従事者と住民を支援しようと炊き出しを行いました。

【恵寿総合病院職員】
「うれしい」
【七尾市の住民】
「よく似た名前ですね。けいじゅ病院?」
【慈恵病院(熊本市)の看護師】「じけい病院です」

【七尾市の住民】「ご苦労さまです」
【慈恵病院(熊本市)の看護師】「大変でしたね」

午前11時。炊き出しが始まるとあっという間に行列ができていました。

【七尾市の子ども】「めっちゃうまそー」「おにく」
【慈恵病院(熊本市)竹部智子看護部長】
「お肉ね。ちょっと待ってね。久しぶりに食べるね」

慈恵病院の職員らは2016年の熊本地震で全国からの支援の恩返しとして『くまもとあか牛』のバーベキュー約1000人分と体が芯から温まる豚汁など約300人分を振る舞いました。

【七尾市の住民】
「こんな肉いっぱい(震災後)初めて。うれしいわね。熊本の人たちも(熊本地震)ひどい目にあったよね。よくこんな遠いところまで来てくれて。感謝感謝やわ。うれしいわ」

【恵寿総合病院(七尾市)職員】
「きょう夜勤なんですけど助かります」
【慈恵病院(熊本市)の看護師】
「おつかれさまです」

恵寿総合病院には元日の震災でけがをした人などが多く入院し被災地の医療を支え続けています。

また、被災しながらも十分な食事も取らずに働いている職員が多くいて、今回の炊き出しはおなかだけではなく心も満たしているようでした。

【慈恵病院 上田 留美 栄養管理室長】
「私たちも熊本地震の後2週間くらい病院から帰れなかった。患者さんや地域のことが優先で職員は食べることを考えられなかった。きょうは職員の方も食べに来てくれているのでうれしいです」

【七尾市・恵寿総合病院 神野 正博 理事長】
「カップ麺とかレトルト食品しか食べていないので、肉と聞いたときに地震対策本部の中で拍手が湧きました。1月1日から普段の2倍も3倍もがんばっている職員、地域の方々にこういった形で支援していただくのは本当にうれしい。感謝しています」

12日の炊き出しは全ての食材がなくなるまで行われたということです。

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