【総集編・朗読】同僚と大雨の中外回りしていてふと彼女を見るとアレが透けている「もっと見たい?」肩に手をかけられた俺は… 感動する話し いい話

俺は青木幸と出版社に務めている会社員 だ出世コースの波に乗れるほどではないが それなりに仕事をやって いるもうすぐ俺は38歳に なるだけど恋愛の方はさっぱり だ1人暮らしも板についてきてしまって いる大学時代は並みに恋愛もしていたが 結局うまくはいかず20代後半からはやや 諦めモードになってしまっ た比重が恋愛よりも仕事の方に向いていた ので気がつけば38歳にまでなってい た独り身でいることに関しては特に悪いと も思ってはいないがいつかは家庭を持ち たいとも思って いる俺自身はそんな感じでのほほんとを 過ごしているのだが両親から見れば息子が 1人身でいるのは心配なの だろう特に母親から はいい加減結婚のこと考えなさいよと頻繁 に言われるようになっ た妹夫婦に子供が3人いるおかげで結婚し て孫の顔を見せてとは思っていないようだ がにいてくれる人だけでも俺にできて ほしいと両親は願ってくれているよう だなかなかそんな気配も見られない俺を 心配してか見つける気がないならお見合い 話が1つあるけど どうと母から声をかけられ ただが正直お見合いは好きでは ない何年か前にもお見合い話を持ってこ られ出会いの1つになればと受けたのだが なんだか強制的にくっつけられそうな 雰囲気がダメ でそれからは自分で相手を見つけるからと こあるごとに断っていたの だなので今回も断りを入れたのだが今回の 母は引かなかっ たもう39になるのよこのままじゃいつ まで立っても1人じゃない1人でも生きて いけるかもしれないけど大切な人がそばに いるっていうのはとてもいいことだと思う わ よ母はそう繰り返し俺を説得し続け なかなか話をやめようとしなかっ たあまりにもしつこいもんだから つい俺にだってそういう相手くらいいる よまあまだ結婚とかそういうじゃないから 期待させたくないと思っ てちゃんと色々決まったら言おうと思って さと嘘をついてしまったの だそれを聞いた母は 大喜び一度家に連れてきなさい顔を見る まではちゃんと信じられないなどやや疑い を持ちながらも母の期待が膨らんできて しまい彼女がいる前提で俺は

結婚の話とかはしてないから余計なこと 言わないならとそのうち連れてくると言っ てしまったの だその場しのぎの嘘だったのだが母は すごく楽しみにしているようでメールや 電話でいつ来ると頻繁に聞かれるように なってしまったの だ嘘は言うもんじゃない な仕事の休憩中にメールを開くと今日も母 から楽しみにしていると連絡 がまいった なあ無意識に心の声が漏れてしまってい た大きなため息をつき目をつる俺に大西 さんが話しかけてき たどうしたんですかまいったって何かミス でもありまし た大西さんは俺とよくペアを組んでいる 後輩であり美人で綺麗な子だが性格が 明るくさっぱりしていて仕事もバリバリ できる頼りがいのある子 だ普段そこまでプライベートな話はしない のだが少しでも笑い話になればとことの 敬意を大西さんに話し たつい相手いるって言っちゃったんだよそ したら母さん喜んじゃってな まいった よ頭をポリポリと書きながら力なくははは と笑って見せ た大西さんも何やってるんですかと笑って くれたがそんな彼女を見てよからぬことを 思いついてしまったの だいやさすがになさすがにそれはまずい か頭で思っていたことがついまた声に出て しまうなんですかと笑う 彼女一瞬大西さんに彼女のふりをして もらおうかなって頭によぎってねいやいや もちろん冗談だよ俺も変なこと考えるよ な俺はごめんごめんと謝りながら冗談も 大概にしてくださいよなんてって叱られ ながら笑ってくれるだろうと思ってい ただが彼女は笑うどころか うーんと声に出して考え始めてしまっ たさすがに冗談じゃ済まされなかったかと 思いごめんとしっかり謝ろうと声を かけようとした時だっ たいいですよ私彼女として行きましょう か彼女は笑顔でそう言ったの だ冗談であることをもう一押ししたのだが 彼女は俺の思いつきに乗ってくれたの だ大西さんを両親に合わせる 日俺は午前中に実家へと帰っ た歩いて生きできる距離に駅があり14時 頃に大西さんを寄りの駅までで迎えに行く ことになって いる実は彼女は昔この辺に住んでいたこと

があるそうで迎えはいらないと言ってくれ たのだが当然そんなことはでき ない1人で先に家に来た俺の前にいる母は ウキウキと楽しそうにして いる早く時間にならないかしらと収支笑み がこれっぱなし だすると母は ねえ彼女の写真とかないのと肘でツンツン してき た後で来るだろその時見れるじゃんと返し たのだ が気になっちゃって仕事が手につかないわ よ1枚くらいあるでしょねえ見せて よと母は俺の携帯を覗き込んで いるわ分かった分かっ たそう言いながら写真を選ぶそぶりを見せ たが2人で撮った写真などあるはずは ない想定外だったななんかないか な携帯の中を焦って探すとちょうどこの間 渾身会の時に撮った写真が会社の人から 送られてきていたことを 思い出すちょっとうまく写真を加工し俺が 彼女を取った風に見える写真を作っ たそれを母に見せる とまあ綺麗な子と声をあげてい たでも次の 瞬間あれでもどっかで会ったことある気が するんだ けどと母は考え始めたの だきっと他人のの空にってやつだろうと 思っていると母があと声をあげたの だちょっとゆきと私この子に会ったこと あるか もそう言って彼女の話を始めたのだっ た母は何年か前に事故を起こしたことが ある自転車で安全に走っていたのだが急に 飛び出してきた人よけ自転車ごとを倒れて 転んでしまったの だその時に真っ先に飛んできて大丈夫です かと声をかけてくれた子に大西さんが似て いるというの だその時の彼女はすぐに救急車に電話をし て くれ父にもすぐに電話をかけてくれた そう周りが慌てる中彼女は もうすぐ救急車来ますからねとずっと声を かけ続けてくれたとの こと母の荷物もまとめて救急単位に渡して くれたり救急車が出るまでそばにいてくれ たそう だ後にその彼女のことが気になり礼を しっかりと伝えたくてその子のことを聞い たのだが手がかりがなくてお礼も言えてい なかったそう だ

母は大西さんの写真を見 ながら絶対その子のはずだわと母は興奮し てい た迎えの時間になり大西さんを駅まで迎え に行っ た歩いて家まで行く 道中今日はごめんねと大西さんに謝っ たすると大西さんはいつも助けてもらっ てるんでいいですよと元気を返して くれるありのままでいいですかそれとも いい感じの女性を演じた方がいいです か今なら選べますよと大西さんは笑いに 持って行ってくれ たじゃあいい感じの女性でなんて言って みる とこんな感じと言っていろんな仕草や ポーズを取って笑わせてくれ た倉庫をしているうちに実家に 到着ここだよと声をかけると彼女の足が 止まりきょとんとした顔になったの だすると大西さんはあれ ここと呟い た俺はてっきり一軒屋じゃないことに驚い たのかと思いああうちうどん屋なんだよね 奥と2階が住居スペースになっててさまあ 入ってよと声をかけ た扉を開けると両親がいらっしゃいと 出迎えてくれ たごめんね客席でもいいかしらこんな ところでごめんなさい ね 母さんやっぱり奥の部屋の方がいいんじゃ ないか綺麗なお嬢さんに申し訳ない し母さんと父さんがそう慌て始めたが大西 さん はここで大丈夫ですよと声をかけてくれ た4人で向い合って座り顔を見合わせたの だがそれぞれの視線が合っていないことに 気づく母はは大西さんを大西さんは父を父 はニコニコしながら大西さんと俺を交互に 見てい たしかし父も大西さんが父をまっすぐ見て いることに 気づく俺も父もうんと不思議に思っている と大西さんがあのと父に声をかけ たあの挨拶の前にすみません私のことを 覚えていらっしゃいます か父は えっとと考え始めたが大西さんはすかさ ず前に一度助けていただいたことがあるん ですとその時の出来事を話してくれ た大西さんは新入社員の頃このうどん屋の 少し先のアパートに住んでいたのだと いう仕事の帰り道駅から知らない男の人が ついてきているのを

確信その時期つきまといの被害にあってい たというの だいつもよりその男の人と距離が近いこと に気づき怖くて小走りしていたのだが足音 が近づいてくるのを感じたのだと いうどこまで逃げたらいいのかと半なきに になっている時ちょうど父がお店ののれを しまいに出ていたのが見えたとの ことそこで大西さんは父に助けを求めた そう だ父は急いで大西さんを店の中に入れ 近づいてきているであろう男を捕まえよう と外に出たそう だすると目があったその男は逃げていった と いう父は急いで通報し警察が到着するまで 大西さんを保護してやったそう だ母はちょうどその時間別の仕事に出てい て連絡がつかなかっ た比較的お店が空いている曜日の夜は近所 のスーパーでレジ打ちのバイトに行ってい たの だその後つまの犯人は捕まり大西さんも すぐにアパートを引っ越した そう一度大西さんと大西さんの両親がお礼 にお店に訪れたそうなのだがその時も ちょうど母が不在で大西さんとは会ってい ないのだと 言うお礼を伝えた後は父の自慢のうどんを 家族揃って食べて帰ってくれたそう だその話を聞いて父は 思い出す母さん話しただろあの時の女の子 だ よ父はやや興奮気味に母へと言ったのだが それを聞いた母がさらに興奮してしまっ たそうだったのやだちょっと待って私もね あなたと会ったことがあると思うのよあれ 3年前じゃなかったかしら自転車で転んで 起き上がれなくなってる 時母はその時の出来事を大西さんに話をし た あの時の覚えてますそれ私ですちょうど 外回りであの通りを歩いて て大西さんもその時の状況を話し母さんの 話と辻妻が合うことを確認してい た驚いたのは俺も同じ だまさかの展開に俺は声が出なかっ た4人で顔を見合わせこんな偶然があると 驚いていいやら笑っていい やら結局話は盛り上がりまだまだ話が 止まらなそうだったがお店の夜の部の準備 もあるからと2時間ほどで話を終えること に楽しい時間を過ごし両親もまた来てねと 大西さんを笑顔で見送ってくれ た俺は大西さんを駅まで送り届けること

に今日は本当にありがとう彼女の代わりを 頼んじゃってごめんね助かった よ俺がお礼を伝えると大西さんも改めてお 礼も伝えられたし楽しかったと言ってくれ たそれに彼女のトク力にはかなり助けられ たよく両親の会話に合わせられたねほら俺 のどこが好きなのと聞かれて さあれほど余計なこと聞くなって言っとい たのにな気を使わせてごめん ねすると彼女 は気なんて使ってませんよそれに青木さん の好きなところは私の本心ですよと はにかんだ笑顔で言うの だ本心となって少し動揺していると 優しいし頼りがいがあるしそれに声を荒げ て怒ったりしないじゃないですかこれでも 私青木さんのこと尊敬してるんですよ ちょっとかっこいいなって思うこともある しと続けて大西さんは言ったの だそんなことを急に言われどう返していい のか分からなかった俺 はそそうあありがとう としどろもどろになりながら答え たそんな俺を見て大西さんはふふと 笑う私服姿で会うとまた雰囲気が違います ねなんとなく大西さんの頬があんでいる気 がし たそんなことを思っていると大西さんが こちらを 振り向き会社で会うと言えなくなっちゃい そうだから行っちゃおうかな私青木さんの こと気になってい ますちょうど改札口に着いた時だっ た俺は えと言って立ち止まるが大西さん はじゃあまたと笑顔で手を振り改札機を 小走で通り抜けていった見えなくなる手前 で大さんはこちらを向きニコっと笑って手 を振って帰っていったの だ俺は一体どういうことなのかと混乱した えまさかいやそんなこと は彼女とは一回りほど年が離れて いるそれにあんなに綺麗な子が俺のことを 好きになるはずはない だろういやでもあれは俺のこと をブツブツと声に出していたか頭の中で 考えていたのかは定かではないがぐるぐる とそんなことを考えながら実家へと戻っ た実家に着き母が俺を見る と本当にいい子ね大事にしなさいよと声を かけてくれたのだがまだ混乱していた俺は お うんと気の抜けた返事をして しまう何ぼーっとしてんのよあもうゆきと も帰るでしょ帰りにおかず持っていき

なさい作っておく からそんなようなことを母が言っていたと 思うが俺の頭の中は大西さんのことで いっぱいだっ た次の 会社で大西さんと顔を合わすも俺は昨日の ことが気になって直視できず彼女は おはようございますといつも通りの元気な 挨拶をしてくれてい た俺はと言うと久しぶりの恋愛感情に頭が 回らず天を青いだりパソコンの画面を見 たりと明らかに集中力が散々していた 気がつけば外回りの時間になって おり青木さん外回り行きましょうという 彼女の元気な声で我に帰っ た普段通りに接してくる彼女にあれは夢 だったのだろうかと思いながらハンドルを 握って取引先へと向かっ たそんな俺の心模様と同様次第に空は雨雲 が黙々と集まってきて いるそしてちょうど取引先の玄関についた 途端ざっ突然のゲリラ豪雨となっ たそんな悪天候になるとは知らず両手に 半足物の荷物を抱えていたことから傘を 持たずに車から降りてきてしまっ た取引先での仕事を終え玄関を出る頃には こめにはなっていたがもちろん傘は車の中 でどうしようかなと悩んでいる とこれくらいの雨なら駐車場まで走っ ちゃいましょうと大西さんは先にかけて いっ た慌てて俺も後を追っていくが 突然 きゃーという声が 響く見ると大西さんがびし濡れになってい た急な雨で道路に溜まった水溜まり トラックが勢いよく突っ込みその泥水が 思いっきり大西さんに降り注いだの だ急いで車の鍵を開けひとまず車の中に 入ったのだ がもう信じられない塗れないように小走り してたのにと大西さんが叫んだの だ一部を見ていた俺はついおかしくなりお を抱えて笑ってしまっ たあごめん ごめん必死に声を絞り出して謝るがつい 笑い声が出て しまう笑ってる場合じゃないですよもう どう しよう俺も慌てて吹くもを探しちょうどソ のタオルがあるのを見つけて大西さんに1 つ手渡し たもう1つタオルの袋を開けあまりにも 濡れている大西さん にすごい濡れちゃったねと言って肩の辺り

をポンポンと吹き始め ただが俺は慌ててその手を 離すあ ごめん状況が状況とはいえ男性社員が女性 社員に触れるのはまずいだろうと自分の 取った行動に慌ててしまっ たさっきの笑いであの緊張がほぐれたが 心臓がドキドキしていることに 気づく濡れてる彼女をなんとかしなきゃと 慌てていたから気づかなかった がふと見れば彼女のブラウスが雨で透けて いたの だそれに彼女も気づいた 様子もっと見 たいいたずらな笑を浮かべて俺にそう言っ たの だか風邪引くと困るからとりあえず俺の 上着羽織って て俺は冷静をよい大西さんに上着を手渡し たただそんな状態では仕事はでき ない夕方に近い時間になっていたので彼女 をそのまま家まで送り届けることにし たさっのドキドキを思い出してしまった俺 は送り届けている最中何を話したらいいか わからずしばらくは無言の時間が流れてい ただがやはり昨日のことが気になって しまうああのさ あの昨日の その話しかけたはいいものの明らかに動揺 していで噛んで しまう恥ずかしくなり前を向いていると横 から視線を 感じる信号が止まった時に横を振り向くと 彼女がじっと俺を見て続く言葉を待ってい た気になってい るっていうのはそのつまりいやいやいや なんでもない ごめん聞く直前になって俺はそんなはず ないと躊躇して しまうすると大西さん が私のことそういう風には見れないです かと聞いてきたの だ鼓動が早くなるのを感じ たす好きとかそういうことだよ ね俺がそう聞くと大西さんはこくりと頷い た青木さんって鈍感ですよね片思いしてる の全然気づいてくれないんだ もんだから彼女のふりをするのも受けたん です よ1日でもいいから青木さんの彼女を経験 したく てでもご両親もいい人だったしオフの青木 さんを見たらもっと好きになまし た俺は身に起っている出来事が信じられず えっと俺のどこがその好きな

の母が大西さんに聞いたことと同じ質問を して しまうもうだから言ったじゃないですかで もあれだけじゃ足りないか な私の知っている青木さんの全部が好き です大西さんの直球な告白に自分の顔が 赤くなっているのが分かるほどだっ たちょちょっと待ってね駐車場に止める まで待っ て俺は自分自身を落ち着かせなんとか無事 に彼女のアパートの駐車場にたどり着い た俺は さらに呼吸を整え大西さんの方を向い たあの俺とそのお付き合いをお願いし ます俺は大西さんに交際を申し込ん だ彼女はにっこりと笑っ て是非と言ってくれ たその 週末彼女とちゃんとしたデートを もう1度告白をし た結婚を前提にお付き合いしてほしい とそれから半年後俺は彼女と 結婚会社に結婚報告をするまで周りには 交際を気づかれておらずかなり驚かれ た男性社員の憧れの存在だった彼女との 結婚はかなりみんなに羨ましがられている 実家には時々顔を見せており2人して残業 で遅くなった日なんかは父のうどんを食べ に来るのがお決まり だ妻は実家の天うどんが お気に入り美味しそうに頬ばる妻の顔を見 ながらふと幸せを感じて いるまたいつも楽しそうにしている両親を 見て両親のように妻とずっと仲良くいよう と思ったのだっ た妻も俺の両親が憧れの夫婦だと 言そんな2人を目標にしつつ俺たちなりの 夫婦を築いていこうと 思う俺がどうしても泊まりになってしまっ ていつもはうちの両親にお願いするんだ けど今回は3日間もだしそんな長い期間 子供とだけで過ごしてもらうのは初めてな んだも色々あって大丈夫かな少し心配で こちらの事情を説明すると彼女は少し 考え込んでからじゃあ泊まらせて くださいそう言った彼女に驚いたが彼女は 真剣な様子だったでもこの一言がきっかけ で俺と彼女の人生は大きな転換期を迎える ことになるでもまずは彼女との出会いから 話をさせてほしい俺は村 36歳12歳の娘と2人暮らしをしている 妻は数年前に会した優しくて俺にも娘にも たくさんの愛情を注いでくれた俺には もったいないくらいの奥さんだっ たそんな妻が残した娘を大切に育てること

が俺にできる妻への恩返しだと思って今 までやってきた俺は中学の教職について いる娘と2人暮らしだということは職場の みんなも知ってくれているので残業や出張 がないよう同僚たちには配慮してもらって いるのが ありがたい娘は今年中学受験を控えている 正直俺は効率でもいいと思っていたのだが 娘自らが受験に興味を示したのだ学校見学 にも行って私立の学校に行きたい気持ちが 高まった らしい娘が自ら進路を考えるようになって いたことが嬉しくて俺は応援することにし たのだ 受験したいと口にした日から娘は勉強を よく頑張っているそんな娘との関係は良好 だったのだが最近になって少し困り事も出 てきた子春期の子供特有なのかもしれない が会話がめっきり減ってしまったのだ俺の 方も何というか距離感が難しくて自分から ぐいぐい話しかけていくこともできないし 母親と違って男親には話しにくいことも あるのかもしれがそれでもやはり寂しい ものが ある職場の同僚に相談したこともあるのだ が難しい年頃だしね見守ってあげたらと 言われてしまった俺としてはなんとか娘と 距離を縮めたいのだが焦らない方がいいの かもしれ ないそんな娘に受験に向けて家庭教子を つつけることになった初めは塾を考えてい たのだが娘の友達は家庭をお願いしている ようでじっくり勉強できるのがいいと思っ たよう だ娘がやる気になっているのならと思い俺 もお願いすることにし たそして家庭教師初日家庭教師を呼んだら 未だま先生という女性の方が来てくれると 家庭教師を派遣している会社の事務の人 から電話連絡があっ た履歴書も今日持っていくと思うので 詳しいことは直接聞いてくださいねとわ 俺と娘は少し緊張しながら待つこと にマイという名前には実は思い入れがある 大学時代のグラマーな後輩の名前なのだ俺 は家庭の事情で一郎をして大学に行ったの だが彼女との出会いは大学4年で彼女が1 年生の時だった卒業間近だったので一緒に 学生生活を遅れたのはたった1年だったが サークルが同じだったのでよく話をした スタイルが良くてりができで可愛くて大学 内でもちょっとした有名人だった可愛い1 年が入っ たって俺は彼女のことが好きだったけど 告白なんてできなかった俺みたいに彼女を

好きな子はたくさんいたし彼女は当時まだ 19歳俺なんか相手にされないだろうなと 思ったのだ卒業してからは連絡がえて しまったが元気にやっているんだろう かそんなことを考えているとインターホン が鳴った少しドキドキしながら先生を 迎えると俺はえと驚きで固まってしまった 玄関に立っていたのは昔俺が続行だった 後輩だったのだ驚いたのが俺だけではなく て彼女も同様だったようで2人して 立ち尽くしてしまったお父さん何やってる の早く中に入れてあげて よそんな娘の一言で俺は我に帰ったあああ えっととりあえず中にどうぞ ありがとうございますそんなぎこちない 会話が俺と彼女の再会1発目の会話だった まずは娘には部屋で待っていてもらい未だ 舞と2人で話すことにした彼女は高校の 国語の教師になりたいと話していたはずだ どうして家庭教師をしているのか気になり 俺は担当直入に尋ねた君は高校で働いて いると思ってたよ実は高校で働いていたん ですけど保護者から理不尽なを受けて しまって学校は私に火はないとかってくれ ていたんですが私の方が心と体が限界に なっちゃって逃げるようにやめてしまった んです先生の仕事は好きだったんですけど どうしても頑張れなくなっちゃって 情けない話 です同じ教職者として胸が痛かった いろんな子供がいるようにいろんな保護者 もいる自分も厄介な保護者と出会ったこと はあった教師という立場は心をりされる ことも多いそうか大変だったないえでも 驚きました先輩こんなに大きなお子さんが いたんですねお子さんの名前は確認してい たんですけどまさかお父さんが先輩だった なんて保護者の名前も見ていたはずなん ですけど下の名前まで確認していません でした俺の苗字はよくある名前だからな俺 はマという名前で君のことを思い出してた よでも苗字変わったよな大学の時に両親が 離婚しちゃってそれ以降は母親のせいを 名乗ってるんです父の浮気が分かりまして もう私許せなくてすぐに母のせいに変え ましたよ当時のことを思い出したのか プリプリ怒る姿は可愛らしかった学生の頃 と比べて大人の綺麗な女性になったと思っ ていたが中身の可愛らしさは顕在らしい しかしその後すぐに舞は黙り込んでしまっ た不思議に思い舞のを追うとそこには泣き 妻の写真があっ た妻が亡くなってもう7年になるよ娘は どんどん妻に似てきたと思う今は寂しく ないよ娘がいてくれるからね最近子春期で

あまり口を聞いてくれないけどこの間まで は母親がいないのを寂しがっていたのに今 じゃ早く再婚すればいいのにって生意気な こと言ったりもするんだ子供の成長って 早いよそうです か奥様が 楓でちゃん可愛らしい娘さんですね しっかり勉強教えなくちゃ家庭教師私で 大丈夫ですか顔見知りで気づけるば変更も できますよ俺はその問いに笑って首を横に 振った是非お願いします先生俺がそう言う と彼女は照れくそうに笑っていたそれから スタートした家庭教師は娘にとっても とてもプラスだったようだ学力が上がった のもそうだが勉強が楽しいと言っている やはり舞は教職を離れても子供や教えると いうことが好きなんだなと実感した彼女に お願いしているのは週に2回俺は娘と同じ くらい彼女が来るのを楽しみに待って しまっていた家庭教師に慣れてきた頃俺は 前に高校の先生に戻る気はないのかと聞い てみた彼女は俯きがちにゆっくり言葉を 紡い だ今の仕事はは楽しいですすごく1人1人 とじっくり関われるしでも学校で強弁を 取ることに未練がないかと言われたらない とも言いきれなくてでも怖いんですまた 戻って1度逃げた私が子供たちとちゃんと 向き合えるのか保護者の方たちと信頼関係 を気付けるのか前なりにたくさんのことを 考えているようだあいきなりこんなこと 聞いてごめんなゆっくり考えればいいさで も1つ言えるのはは高校でも家庭教師でも きっと素敵な先生に違いはない俺は戻るに してもこのまま家庭教師を続けるにしても 応援してる よ俺の言葉に舞は目を恨ませたえ泣いてる ごめん色々考えてるのに俺なんかに ごちゃごちゃ言われたくないよ な俺は慌てたが彼女は違うんですと言った 大学の頃思い出してましたあの頃も私が 先生になりたいけど不安だなって話したら マは素敵な先生になれるよっって言って くれて私あの言葉ずっと覚えていたんです こうして挫折しちゃった今でも私のこと 素敵な先生だって言ってくれることが 嬉しく て確かにそんなことを言った覚えはあるで もそれはお世辞でもなんでもない子供が 好きで教えることが好きだった彼女大学1 年生なんてまだ遊びほけるやも多い中彼女 は目標に向かって勉強し続けていた彼女 なら素敵な先生になるそう心から思ったの だ彼女が俺なんかの言葉を覚えていてくれ たことが嬉しかった本心だよ俺力になる

から困ったことや悩んだことあったら何で も相談して舞は涙を吹いて笑顔を見せて くれたはいでもなんか立場逆ですね私の方 が家庭教師として何でも相談してくださ いって言わないといけないのにその言葉に 俺も笑ってしま 俺も中学で先生をしているから相談してと か困ったことないとか日常的に言葉にして いるからつい言ってしまった職業病という やつだろうか先輩こそいい先生なん でしょうね俺なんてまだまだなのだがマが 笑ってくれたので俺は冗談めかしてそうだ よ俺はいい先生なんだそんな俺が言うんだ から間違いないマは素敵な先生だよと伝え たが笑いながらまた涙を拭っていたが俺は その涙は見なかったことにし たマは高校の先生をしていて傷つき逃げる ように教職を離れてしまったでも娘は前に 教えてもらって毎日が楽しそうだそれを 自信に変えてくれたらいいと思う前の傷が 早く塞がればいいなと願うばかりだ中学 受験が近づいてきた冬娘の楓の受験と同時 に俺が受け持つ中学3年生たちの受験持ち 近づいてきたそして受験に向けての 追い込み合宿が行われることになったのだ でも俺は楓がいるので泊まり込みではなく 日帰りで参加させてもらう予定だったでも 泊まり込んでくれる予定だった別の先生が 足を骨折してしまったんだそこで俺が 代わりに泊まり込みで生徒を見ることに なったのだがここで問題になってくるのは 楓のことだった両親に見てもらうことは 時々あるが両親も高齢で3日間も楓と 過ごしてもらったことはないお願いしたら やってくれるだろうが心配ではあるそんな ことを愚痴のように家庭教師にやってきた 前に話してしまったこちらの事情を説明 すると舞は俺が予想もしていなかったこと を言い出したのだじゃあ泊まらせて ください俺は驚いてしまったがさすがに 彼女にそこまでしてもらうのは悪い気がし たいや家庭教師の前にそこまでしてもらう のは悪いよでも楓ちゃんの受験も追い込み でしょ面倒を見るのと同時に勉強も見て あげられるし家庭教師としてということが 引っかかるなら後輩としてではダメですか 困っている時はお互い様じゃないですかお 手伝いさせて ください舞の言葉は嬉しいでも独身の女性 に泊まってもらっていいものだろうか俺が 考え込んでいると自分の部屋にいたはずの 楓がリビングのドアを勢いよく開け た 私先生に泊まってもらいたい俺は慌てて楓 をいめたこら迷惑かけるようなこと言っ

ちゃだめだろえでもおじいちゃんこの前も ぎっくり越しやっちゃったばかりじゃない おばあちゃんがいないと困るでしょ私は 1人でもいいけどそれはお父さんだめて 言うしそうしたら先生にお願いするしか ないじゃないそれは確かにその通りだいや でも前にお願いするの は先輩私本当にいいですよ楓でちゃんと 過ごすの楽しそうだしいつも1人でご飯 食べてるから寂しかったんです替で ちゃんと過ごせたら楽しいかもほら先生も こう言ってるから決まりねにと笑って嬉し そうにしている楓を見て俺は小さくため息 をついた確かに親にも頼むのは心配だし ここは甘えてしまおうじゃあお願いできる かなもちろん です前が止まってくれることが決まると楓 はやったと大喜びだった思えば家では楓と の会話が減っていたのでこんな大はしゃぎ な楓を見るのは久しぶりだったいつの間に か前にこんなにもなついていたんだなと 分かって嬉しくなってしまったそうして俺 が受け持つ中学生の勉強合宿に行く3日間 舞衣がうちに泊まり込んでくれたマは律儀 にも楓の様子を写真付きでメールしてくれ たそんな気遣いができるとろも学生時代 から変わっていない彼女の変わらない優し さにほっこりしてしまうしかもメールには 楓の様子だけではなく俺の様子を気遣う 文言もあり俺は合宿の間彼女からのメール を心待ちにしていた驚くことに楓からも メッセージが来た楓とメッセージで やり取りするなんていつぶりだろう防犯も 兼ねてスマホは渡していたが俺に メッセージが送られてくることが最近では なくなっていた これは嬉しい変化だった舞衣がそばで色々 話を聞いてくくれるので替えでも気持ちに 余裕が持てるようになったのかもしれない そんな中で合宿中楓でから1枚の写真が 送られてきたソファーの肘掛けに持たれて 仮眠を取っている前の姿だった仮眠して いる彼女の横顔はとても綺麗で俺は彼女の 横顔に釘付けになってしまったこの時俺は 彼女のことを1人の女性として気にかけて いることをを意識し た3日後合宿から帰ってくると楓は自分 から毎とどんなことをしたとか何を食べた とか教えてくれた前に相談事もしたらしい 俺には内容は秘密らしいが前に相談事を 聞いてもらってすっきりしたらしい他にも いろんなことを教えてくれた久しぶりに 親子での会話が盛り上がり俺は嬉しい限り だったそしてこの日を境いに俺と楓での 会話はぐと増えた家庭内の雰囲気がぱっと

明るくなったような気が する前には本当に感謝しかないそうして いい雰囲気のまま受験を迎え楓は見事志望 校に合格した先生にも何か礼をしないとな 俺が楓にそう言うと楓はじーっとこちらを 見て お父さん先生のこと好きなんでしょえい いやいやいや俺俺はただの先輩で本当に私 に隠し事とか嘘とかやめてよって分かり やすいなお父さんは分かりやすい反応をし てしまってごまかすこともできない告白し なよお父さんがいつまでも1人だと お母さんも安心できない よ思いがバレていたことが恥ずかしくも あったが楓が俺のことを思って言ってくれ ているのが分かり俺は心から嬉しかった いつの間にこんなに大きくなったのかとか 感動すら覚えたほどだ受験のお疲れ様会 しよでお父さんはそこで告白するのいいね あ分かったよ俺は楓に背中を押される形で 告白することを決めたそしてお疲れ様会 当日舞をうちに招待していろんなご馳走を 用意した楽しく話しながら食事会は進んだ が俺はなかなか告白できないでいたやはり いざとなったら緊張してしまうそん俺に しれを切らしたのか楓が突然爆弾を落とし たのだ先生お父さんが先生のこと好きだっ てさええ俺と舞衣の驚きの声が重なった 舞衣は瞬時に顔を真っ赤にして俯いたそれ を見て俺はあれと思ってしまうてっきり 玉砕すると思っていたがこれはまさか脈 あるんじゃないか緊張しまくる俺を楓では ニヤニヤしながら見つめ じゃあ私は部屋行ってるからしっかり言い なよと言って実質に言ってしまった せっかく楓がチャンスを作ってくれたんだ からと思い俺は覚悟を決めて話しだし たあの俺マのことが好きだ俺なんか冴え ないおじさんだし取りえもない子供がいる というのも独身の君からしたら不安な要素 の1つかもしれないでも俺君のことを大切 にしたいと心から思っ どうかこれからは俺とそして楓と一緒に 人生を歩んでいってくれません か舞は頬をピンクに染め目をうませた そしてゆっくり口を開いたのだ私も同じ 気持ちです先輩と楓でちゃんのおかげで やっぱり子供って可愛いな教えるの楽しい な先生って仕事が好きだなって思いました 本当に先輩と再開できてよかっ たこれからも一緒にいてもいいと言って もらえるなら一緒にいたいですそれに子供 がいることが不安要素なんて思いません 先輩も知っての通り私子供好きなんです楓 でちゃんなら大歓迎ですこれからよろしく

お願いします妻のことはもちろん今でも 大事に思っているそれでも俺と楓と一緒に いたいと言ってくれた彼女をこれから大事 にしていこうと決めたそのことを伝えると 彼女はふんわり笑ってじゃあ先輩と楓で ちゃんのことは私がうんと大事にしますね と言ってくれたのだ俺のこともそうだが楓 でのことを思いやってくれることが 嬉しかっ たそれから半年経った今楓は毎日笑顔で 学校に通っている舞衣との交際も順調だマ は体も心も元気になり今ではもう一度高校 で強弁を取るために準備を進めている俺は もちろん替でも前のことを応援している きっとまた楽しく働くことができる だろう舞衣が高校に復帰して仕事に慣れ たらプロポーズするつもりだ妻が天国で 見守ってくれてそばには楓がいて舞がいて くれる俺は本当に世界一幸せな男だと思っ て いるずっと連絡を取っていなかった 幼馴染みがボロボロの姿で現れたらあなた はどうするこれは俺が体験した人生を 変えるよう とんでもない体験団なんだ けど俺の名前は田中将どこにでもいる普通 のサラリーマンだ今日はたまたま本社で 全体会議があり他県に出張できていた あまり全体会議は好きではないがこれも 会社員の定めだ仕方ないでも普段仕事で 忙しいしこういう時じゃないとケをまだ 移動なんてなかなかしないからプ旅行が できたと思って割り切っているそうでもし ないとやってられないからねというわけで 無事に会議を終え俺は居酒屋へ足を運んだ 明日はお休み今日は近くのビジネスホテル を取っているしせっかくなら酒の1ぱ くらい飲みたいそう思ってこの辺りでは 有名な居酒屋チェー店を選んだのだがすみ ません注文お願いしますはい喜んでてえま てみさ俺は注文をするべく呼んだ店員を見 て悲鳴に近い声をあげるそしてその店員も 店員で目が飛び出るんじゃないかって くらいに瞳を見開いていた彼女の名前は 鈴木みさ俺の幼馴染みだ俺とみさが幼稚園 から中学までずっと同じ学校に通っていた いわば腐れ園のような中だった家は近所 同士だったのだがまあそのっていうか ものすごい偶然で幼稚園小学校中学校の計 12年間全部同じクラスなんだ腐ら園と いうよりももはや呪いか何かかと思える ほど俺とみさは一緒になることが多かった お互い成長して体系とか変わってもずっと 一緒にいるからか接し方なども変わらない 特に女の子は成長すると体型がガラっと

変わるんだけど俺が意識するのにの方はく 俺のことを意識しないものだから距離感は ものすごく近い平気でボディータッチとか してくるから年頃の俺はある意味ヒヤヒヤ したよ周りからはカップルだとか色々 冷やかされたがあまりにも一緒にいること が多くてむしろ同じ年の兄と妹って感じ だったな向こうは姉と弟と思っていた みたいだけどそんな感じで接していたから か特別しすることもなくだからこそできた こともあるわけだま体操服忘れた貸して いや俺も着るんだがまの方が家近いでしょ 予備の体操服取りに帰ればいいじゃん無茶 言うなよお前が取りに帰れよどしを走ら すって言うのいいから貸してってばこんな 感じで俺のものであろうと容赦なく借りる というか強奪するし水筒のお茶がなくなっ たまのちょうだいと言って俺が飲んでたお 茶を飲んだりもうやりたい放題だったな はじいとかないのかなんて思ったことは 正直ないだってみさは中身が男なのかって くらい画さでしかもものすごく明るい性格 で細かいことも気にしないなのでみさには なんてものは期待するだけ無駄なんだだ からまあなんだ居酒屋で働いているのは ある意味想像通りというか似合ってるなと は思ったでもまさかたに引っ越していた なんて俺は知らないよ何せ俺とみさは高校 の時に本当に些細なことで喧嘩した後親の 都合で引っ越してしまい音信普通になった からだうわマジで久しぶりじゃん元気して た俺もこんなところで会うとは思わなかっ たよ俺は見たの通り元気だぞ10年以上 ぶりの再会だったがさすがに喧嘩を 引きずることなく俺たちは普通に会話を することができた喧嘩したと言っても あの時はなんで喧嘩したんだっけ あ夏祭りで焼き砂を食べるかたこ焼きを 食べるかで喧嘩したんだったか我ながら しょうもない喧嘩内容だなって呆れるよ 全くみさの方はどうなんだよ居酒屋の仕事 って大変だろえあうん仕事は大丈夫 俺の質問に途端にみさの顔が曇ったみさは 飛び抜けて明るい性格だから感情の変化は すぐに顔に出るその癖は抜けておらずみさ の顔の曇り具合から相当悩んでいると 察することができた大丈夫そうじゃないな えおいおい会っていない時間も長いけど何 年の付き合いだそれぐらいわかるぞさがま みさはそう言って苦笑いを浮かべている俺 も話を聞いてやりたいが今はみさも仕事中 立ち話をするような軽い内容ではなだった ので俺はみさに連絡先を渡した今度さ飲み に行こうよその時話聞くからさありがとう まなんか随分気遣いできる男になった

じゃんおいお前俺が無神経な男だと思って たのかそんなやり取りをしつつみさは俺の 連絡先を大事にしまってくれたそれから 20日後俺とみさはまた再開したしかも 今度はみさがの件まで遊びに来てくれたん だみさとこうしてどこかで食事をするのは 何年ぶりだろうかそんな風に昔を思い出し ながら彼女を待っているとお待たせ 待ち合わせの10分前にみさはやってきた しかしそのみなりはあまりにボロボロだ髪 はボサボサで以前居酒屋で会った時よりも やれているし元気がないおいおいどうした んだよ一体何があったんだ元気がないない なとは思っていたがそれにしても20日で 変わりはてたミサを見て俺はすぐに彼女に 駆け寄るするとミサはボロボロと泣き出し て助けてまそう言って俺にしがみついてき た俺は訳が分からずに彼女が落ち着くまで 背中をさっていたがやがてみさからある 事情を聞かされるそれはミサがストーカー に会っているという驚くべき内容だった2 ヶ月前ぐらいから仕事終わりに誰かがつい てきてて警察に行ったけど相手してもらえ ないのそんな相手は誰か分かるかわかん ない最近余計にひどくなってきてみさ曰く 最初はつきまとわれるくらいだったそうだ が俺と再開した後から状況はひどくなり 最近は家のポストに君の悪い手紙が直接 投函されていたりずっと誰かに見られて いるようなそんな気配すら感じるそうだ とにかく怖いし気持ち悪くて最近ネット カフェとかに行ってたのもうどうにかなり そうみさみさは極度のストレスからまとも に食事もできず気が休まっていなかった 今日俺に会いに来てくれたのもこのまま じゃどうにかなりそうだと俺に助けを求め たからだったそうだ都合がいいのは分かっ てるのでも誰かそばにいてほしくてみは そう言ってずっと怯えたようにていた実家 にストーカーが来るのを恐れて親にすら このことを話せていないそうだ誰にも頼れ ずに不安な毎日を過ごしていたに違いない その姿を見て俺は言いよのない怒りを 覚えるみさをこんなに怖がらせるやつは 許さないとっさにそう思ったんだみさ頼っ てくれてありがとうとにかく危ないし急い で引っ越した方がいい俺の住んでいる地域 は治安もいいし俺も案内ができる最悪もし ストーカーがついてきても俺が近くにいれ ば駆けつけられるからこっちに引っ越さ ないかでもなんだよ俺を頼ってくれたん だろ今更遠慮してどうするんだよ俺はそう 言ってポンポンとみさの頭を撫でたみさは 俺の服をキュっと握りありがとうそう言っ てまた静かに泣いていたみのストーカーが

分かってから俺は迅速に動き始めるまず俺 のに連絡しミサを止めてほしいと頼んだん だミサの今の実家はストーカーがいる件だ し物件を探すなら俺の実家にいてくれる方 が手伝いもしやすいおふたちには事情を 話しているし一応警察にも再度相談に 向かい話をしておいたこういうのは相談し たという実績がある方がいいって聞いた からね俺とミサで物件を探している間に 親父とおふが交互にみさの住んでいる アパートに向かい荷物を運び出しその荷物 は俺の部屋に運んでおいたこうすることで 仮にもしストーカーが追いかけてきても俺 の部屋にしかたどり着けないしミサの元に は絶対に向かわせないその決意の元慎重に 慎重に動きなんとかセキュリティの しっかりした家具つきマンションに 移り住むことができたこの近所には商店街 があり俺はよくここを利用している昔 ながらの帰宅でいい人たちばかりでたまに 雑談とかしたりお裾分けをもらったりして いたんだだから商店街の人たちにも事情を 話してミサを探している不審者がいたら 連絡して欲しいと頼んでおいたこれで周囲 の目もあるし苦闘カも行動しにくいだろう と思っての対策だ本当に何から何まで ありがとういやいや俺を言うのは早いぞ まだダンボールも開けてないんだから 引っ越し当日俺たちはダンボールを新しい みさの部屋に運び入れその箱の山を見て俺 は肩をすめる最初は最小限の荷物しか持っ てこれなかったが今はまるまる全ての荷物 を運び出すことに成功しておかげで 引っ越しの荷物が多くなってしまったなの でまあ部屋はすごいことになっている そしてなぜ全ての荷物の運び出しに成功し たのかと言うと実はあのストーカーが 捕まったんだあ女みさの荷物を運び出して いる時についてきて俺のアパートに 張り付いていた商店街の人も主審者がい るって連絡をくれたし俺も心構えをしてい たが想像の2倍くらい気持ち悪いやつだっ たよなんせずっとみさの写真を握りしめて みさちゃんはどこだとか彼女は俺のお嫁 さんなんだとか大声でまき散らしながら俺 に掴みかかってきたんだ俺は俺でこいつが ストーカーだって確信してミサを怖がらせ ていた怒りもあったから即警察に通報 しかし注意を受けても俺の前に現れさらに 窓を割って部屋に侵入しようとしたから 警察に住居侵入ということで正式に一旦 逮捕してもらったってわけ向こうはみさは どこだって仕切りに聞いてきたところを 見るに今のミサの居場所はバレてない俺も 俺でこれ以上付き合う気はないとアパート

を解約警察にストーカーが捕まっている間 にみさの荷物と俺の荷物をまとめて実家に 置いてもらいその結果ストーカーを巻く ことに成功したんだ男の俺でもストーカー は気味が悪かったみさはさぞ怖い思いをし ただろうけどこうやって対策したおかげか ストーカーはあれ以来やってこないしこう して堂々と引っ越しができたって わけ確かにまず荷物を何とかしないとみさ はそう言いながらほどきに入る殺な味 らしく段ボールには結構いろんなものが 詰められていてこれは手当たり次第に段 ボールを開け出てきたものをみさの指通り の場所に置いていく食器などの重たいもの は基本俺が片付け服なんかはミサがしまっ ていくのだがさっきも言ったようにミサは 適当に何でも段ボールに詰め込んでいる わけで食器の下から服が出てきたりT シャツを干渉剤として使っていたり ぬいぐるみの隙間にアイロンが入ってい たりとなかなかにひどい状況そのため俺は 度々の服やらを見てしまうだがううお俺は ある段ボールをあげて悲鳴をあげるその段 ボールには湯呑みなどの陶器が入っている はずなのだが季節感さえバラバラに長袖や 半袖の服が詰まっていたいやそれだけなら まだいいしかしその服の山の中にやたらど 派手ないわゆる勝負下着というものが入っ ていて驚いたおいおいおいおいいくら我と いえどこういう男に見られたら気まずく なるは隠しておけよ下着の自己視聴が激し すぎて一瞬俺は固まってしまうえ今変な 想像したでしょ俺が悲鳴をあげたことで やってきたみさは勝負下着を見てケラケラ 笑うまるでいずが成功した子供のようだが お前は気まずくないのかという率直な 突っ込みを喉から飛び出すのを必死に こらえるあのなこういうのは隠し とけよごめんごめん これ友達が強引に渡してきたものなんだよ ねそう言うとみさは恥ずかしもなくそれを 持ち上げ綺麗に畳んでいく私さおないんだ よねそれで友達がさいい出会いがあります ようにってくれたのそうだったのかでも 残念ながらいい出会いなんてないんだよね ストーカーされちゃうしもう本当嫌になる よどこか投げやりにそういうみさはひどく 寂しく見えて俺は胸が痛んだお互い大人だ お付き合いした人がいてもおかしくないが みさはきっと辛い経験もたくさんしたん だろどうしてみさがそんな風に悲しい顔を しないといけないんだ俺ならみさをこんな 風に悲しませたりしないのにそう思って しまって俺はえあいや幼稚園くらいの時に さお嫁さんにしてとか言ってたし俺との

出会いはいい出会いに含まれないのか いつもと変わらない口調でそう言うとみさ は途端に顔が真っ赤になった俺は ストーカーに悩んでいたみさを見て助け たいと思ったしこの先も守りたいと思った んだそれってきっと俺の中でみさはすごく 大切な人ってことだし俺はみさが好きなん だそれを自覚したのはつい最近だけどねば バカじゃないのみさはそう言いながら顔を 真っ赤にしてもじもじ震えている言葉は 完全に怒っているみたいに聞こえるけど俺 を拒絶しているわけじゃないことは分かる だってみさは本気で拒絶する時は顔すら見 てくれないからわ私はまをそんな目で見て ないのうん知ってるよけど俺は好きだから 俺はまっすぐにミサを見つめてもう一度 伝えたミサはミサで俺からの行為に戸惑っ ていたみたいだがちょ冗談言ってないで 引っ越しの続きと話をはぐらかす俺もこれ 以上話しても進展はしないと思ったので みさの引っ越し作業を大人しく手伝った しかしこれ以降俺とみさの関係性に変化が 訪れたんだというのも俺の一言でみさも俺 を異性として意識し始めたなんでそう思う のかって明らかに服装やメイクが変わった んだしかもその服やメイクは俺が昔好き だった女優やアイドルに若干似せている その証拠にみさが普段好んで使わない色の チクだったりたれ目に見えるように アイライナーを引いたりと普段と違う化粧 をしているんだ服も落ち着いた物とにして いるし愛ね今は好みが変わったんだがみさ なりに努力してくれた結果なのだと思うと 可愛く見えて 仕方ない何をいや別にみさと時折り遊びに 行くのだがその度にミサの努力が見え俺は ニヤニヤしてしまいみに小遣れるというの がお決まりの流れだ大人になれば価値観も 変わるしいくら幼馴染みといえど合わない ところは合わないそう思ったのだが大人に なってからの方がむしろみさと気が合う昔 焼きそばかたこ焼きかで喧嘩をしたのが嘘 のように俺たちはぴったりと趣味や思考が 一緒になっていたこれには俺も驚いたが みさもそうだった みたいここまで気がう人は初めてなんて こぼしていたなでだ俺は引っ越しの時に 彼女に告白したわけだがあれは正式な告白 とは呼べないと俺は思っているわけで何度 か食事や遊びにみさを誘いそして彼女の 誕生日に改めてみさ俺ミサのことが好きだ 付き合ってほしいそうはっきり伝えたミサ は顔を真っ赤にしながらまならいいよ私も 好きになっちゃったしなんて言いながら俺 に抱きついてきた離れていた時間も長いが

俺たちは共に一緒になることを決めたんだ そしてそれから1年後再び彼女の誕生日に 婚姻届けを提出した俺とみさは今はまた別 のマンションに引っ越して一緒に暮らして いる引っ越しても俺たちの関係は変わらず いやむしろ仲良くなるばかりでご近所さん には仲良し夫婦と噂されているらしいま末 は決まって2人で手をついで出かけている のが大きいだろそれに外でもまなんて俺を 見かけたら手を大きく振ってくるみさを見 られたらみんな仲がいいと感じるのは想像 できるしねこんな感じで仲がいいのだが実 は今日俺はある秘密を知ってしまったそれ はみさがあの勝負下着を棚から取り出して 座所に持っていったことそれはつまりまあ 服の一部だ着るってことだよなみさのあれ を見た時一瞬履いている姿を妄想しちゃっ た俺だけどまさかその妄想が現実になると はきっと似合うんだろうななんて色々想像 しながら俺はその日の夜を楽しみに待って いた俺の名前は大谷蒼太27歳で現在は 民宿の皿洗いのアルバイトをしている正 社員じゃなくてアルバイトなんて情けない けどこれには色々わけがあってで実は俺の 両親は民宿を経営していた俺が小さい時 から地域密着型でいろんな人が利用して くれていたんだ温泉とかはなかったが大 浴場はあったし料理はうまいと評判がいい 俺も小さい時からこの民宿を継ぐんだって 思っていたよ実際そのために大学では経営 の勉強もしたし民宿の手伝いもやってい たそして俺は大学を卒業 本格的に業を継ぐべく民宿の経営や運営を 親父の背中を見ながら学んでい ただけど不興の煽りと地域の近くに大きな ホテルが立ち客足が遠いてしまった頑張っ ていろんなことをやったけど綺麗で駅から 近く温泉以外にもプールやエステさらには ジムまで揃っている複合施設に小さな古い 民宿が勝てるわけもない結果俺が家を継い でで2年くらいで民宿を畳むことになって しまったんだ俺は稼業を継ぐという目標の も今まで生きてきたそれがなくなって しまって急に人生設計を立て直さなくては いけなくなり就活なんてろにしていなかっ た俺はそれはそれは焦ったさまだ若いから 新卒と変わらず雇ってもらえるそう思った が現実は甘くなくまず民宿で求人を出して いるところに片っ端から応募したけど俺は 民宿を2年しか経験していない経歴だし 唯一英語が話せることはPRできたがそれ 以外何もない面接では緊張でろに話せずお 見送り通知をもらった数は数えきれない ほどホテルの求人もあるにはあるけど俺の 民宿はホテルに潰されたからホテルで働き

たいとも思え ない全く未経験な触手に行くのが怖くて俺 は民宿という場所にしみついた結果 行きついたのが今の職場という わけ結構大きな民宿で民宿にしては珍しく プールも建設されている何でもこの民宿も ライバルホテルができて危うかったところ をプールの増設で客を呼び込んだそうだ 皿洗いと言えど民宿という場所にいられる だけましかそんなことを考えながら俺は サララに取りかかると言っても実は俺が ここに来るのはまだ2回目なんだ まあその転職したというわけでここの方が お給料もいいしね従業員さんが多いから顔 と名前を覚えるのが大変だよあと広いから 迷いやすい えっと調理場はどこから行けばいいん だろう従業員用の裏路地は人の会も多いが 道案内表記なんてないおけに似たような 作りが多くてよく開けるドアを間違えるん だよなあのすみません 調理場はどっちに行けばいいですかえあ それならそっちに俺は適当に横を通った 女性に話しかけてみた迷って変なところに 出るくらいなら道を聞いた方がまだいい そう思って声をかけた女性は調理場の方角 を指さしながら俺を見上げて蒼太と目を 丸くさせていたあれ俺自己紹介してたっけ 首をかしげていると女性がだよなこ小学校 が一緒で近所でよく遊んでいたそう言って きて俺ははっとした里村直子俺の幼馴染み だ直子直子かえなんでここになんでって ここは私の家よえマジで引っ越して転校し たけどまさかこんなところで会える なんて俺も驚きながらも今は仕事中早く 行かないと皿洗いが間に合わなくなる ごめん俺そろそろ行くよ教えてくれて ありがとういいのいいの仕事頑張ってね俺 は慌てて教えてもらった調理場の方角へ 向かったその後分かったことだけど直子は 今はここのお見習いをしているそうだ直子 とは昔は家が近くでよく遊んでいた中で男 まりで誰にも笑顔を吹いまく元気な女の子 だったよく泥だらけになって遊んだけど 直子の笑顔は輝いて俺は彼女の笑顔を見る のが大好きだったんだいわば俺の初恋相手 でも父親が病気でなくなってしまってその 後再婚の都合で転校しそれきり会えなく なったんだ最初は手紙の交換とかしてたが 中学になってからは部活とかもあったし 同窓会にも彼女は来なかった最近まである 資格試験を受けるために準備をしていて俺 となかなか顔を合わせられなかったらしく 俺が彼女と会った日から女見習いとして 復帰したようだ従業員も多くましてや

皿洗いのアルバイトにわざわざ紹介される ことはないんだけど将さんつまり直子の 母親が俺のことを思い出してくれたみたい で改めて紹介してくれた よまさか蒼太君だったとはねごめんなさい 皿洗いは他の担当の人に任せきりだった から私の方では把握しきれてなくて気づく のが遅くなちゃったわいえ従業員も多い ですし全員の把握は大変ですよ ね女将さんは俺の実家が潰れていることを なんとなく察していたんだと思う直子も なんで皿洗いのバイトをしているのかは 聞いてこなかったしまあ聞きにくいだろう けどそれにここが直子の実家だったと言わ れても俺のやることは変わらない俺はただ のバイトでここには仕事で来ているんだ って言い聞かせないと正直やっていけない よなんせそのそりゃ幼い頃とはいえ好き だった女性が同じ職場にいるんだ ぞ大きくなったら蒼太のお嫁さんになるの なんて会話をした中だぞ向こうは忘れてる だろうけど俺は未だに覚えてるそれくらい 彼女は俺の記憶に焼きついているんだなん というか俺からすれば当たり前のように そばにいた大切な人だったんだよだから昔 のことを思い出しちゃって余計意識し ちゃうというかなんというか昔は毎日会う のが当たり前でいつも彼女の笑顔を見るの が普通だっただから今のこの状況も昔に 戻っただけだって思い込んでやり過ごそう としたがあそうたお疲れ様こんな風に民宿 で会う度に俺に笑顔を振りまく直子こんな の意識しない方がおかしいだろういやまあ 彼女はみんなに笑顔を向けているから俺を 特別扱いしているわけじゃないけどさ 分かってるけど俺の記憶の中の直子は小学 生つまり少女で泊まっていたのに今の彼女 は立派な女性だ長らくお付き合いする女性 がいなかった俺にとっては刺激が強いんだ よななんて思っていたのに俺がバイトに来 て1ヶ月後さらに刺激の強すぎる光景を 目撃して しまうえっとあうーん見ちゃった俺は従業 員用の裏通路にて彼女と遭遇した遭遇した のだが彼女は屋内というのに着ている白い シャツや髪が濡れていて肌が透けてしまっ ているさらに言うなら透けたシャツの下 からピンクの水着が割とくっきり浮かんで いるの だどう見ても水着の上から服を着まし たって状態おいおいいくら従業院用の通路 で今の時間は宴会や部屋の寝具の準備の ためこの通路は人が少ないとはいえそんな 格好でここを通るのはどうかと思うぞ もはや水着で歩いてるようなものだろう

彼女は俺に見つかって苦笑いというかやっ ちゃったなみたいなそんな諦めに似た 作り笑いを浮かべている俺はと言うと作業 技の上から着ていた上着を彼女に慌てて 被せる何やってるんだよそんな格好で誰か に見られたらどうするだだから従業員 ツールを使ったんじゃん見られても身内が から笑い飛ばしてくれる し彼女の言い訳を聞くに今日はお休みで プールを利用していたがどうやらラッシュ ガード水着の上から切られる上着を部屋に 忘れてきたらしい直子はいつもプールを 使った後はラッシュガードを着てそのまま 温泉を利用しているらしくだからバス タオルはプール用と温泉用で2つ持ってき ているしかし荷物をできるだけ減らしたく 着替えは1枚しか持ってきておらずしかし さすがにビに姿で歩くのもいただけない ため仕方がないので水着に着替える前に着 ていた服でごまかして温泉に駆け込む つもりだったらしい冷静に考えれば水着を 脱いで普通に服を着ればいいのに従業員 入り口を走り抜けたらいいかと考えそして 俺と遭遇してしまったというわけバス タオルを負けばいいだろういやそれじゃ 隠してるってバレバレじゃん今も十分 バレバレだ全くから殺だなって思うことも あったけどさすがにこれは大雑把すぎる だろうまそういうところもなこらしいと 言えばそれまでなんだがそれ来て早く 行けよ他の人に見られると困る だろそうだよね上着ありがとう彼女はそう 言うと走って通路を抜け裏口から大浴場に つがる入口を開けていたで俺は取り残され たわけだけどあいつ全然恥ずかしがって なかったよなやっぱり俺は昔馴染みのまま で止まっているのかなんだかちょっといや かなり悔しい思いをしつつ俺はさらい場所 に戻るのだっ たそれから1週間後のこと俺は仕事がいつ もより早く終わったので今日はフロントに いる直子に挨拶をしてから帰ろうとしたで もフロントは随分忙しそうだったどうやら 急に団体客が入ったらしいしかも全員 外国人この民は英語が分かる職員が数人 いるが人数が多くそれでも手が回らない らしい予想外の来客は民宿としては嬉しい だろうが言葉の壁は想像以上に高い フロントで翻訳機を使って頑張っている 直子が見えたが現在の翻訳機は進歩して いるとはいえ長文やなりのある英語には やや対応しにくい案の定翻訳機はあまり役 に立っておらず彼女は必死で英語を検索し ながら対応していた でもそれじゃ間に合わ

ないなこ俺が通訳するよえ蒼太って英語 できるの一応留学経験はあるぞそれを早く 言ってよお願い手が回らなくて皿洗いの 仕事に英語のスキルなんて必要ないから 履歴書には書いてなかったけどこれでも 一応はネイティブと会話できるくらいの 英語力はあるんだ俺が間に入って通訳を 始めると子もフロント業務に集中でたよう で1時間ほどでようやく客をさくことが できたどうやら外国人の間でプールも温泉 も楽しめるってことでこの民宿が口コミで 人気になったらしい本当に助かったよ私 英語は得意じゃないからさ役に立てたなら いいけどというかさすがだ ねフロント業務もシステム以外はほぼ スムーズに案内してたしねえこのまま フロントに入らない皿洗いはもったいない よ直子からの急な申し出に俺は戸惑った だってしばらく民宿のフロア業務なんてし てなかったからだでも今日俺が通訳に入っ たのを他の従業員も見ていたからかどう やらその後女将さんの耳にも話が入ってた らしい蒼太君が良かったら是非お願いでき ない英語に対応できる職員がいると助かる のよそう言われ俺はなんと正社員として フロアへ部署移動になったんだアルバイト からいきなり正社員とはよっぽど英語力の ある人が欲しかったんだろう俺としては フロント業務で直子と一緒になることも 多くそれはそれで嬉しいんだけどねでも 運営方針や使っている予約システムなんか はやっぱりどこも違うからそこは覚えなし 俺がまともに1人で業務をできるように なったのはそれから1ヶ月後のことだった でまた俺にある天気が訪れたん だ女将さん今なんて直子に経営の基礎を 教えてあげてほしいのよ俺がフロントに 入り仕事をしていると急に女将さんから 呼び出され何かと思ったらとんでもないお 願いをされてしまった少なくとも入りたて のフロントにお願いするような内容じゃ ない俺は苦笑いを浮かべながらいや俺じゃ 力不足ですよそれに経営なら将さんが直接 教えた方がいいと思いますよそれができ たら苦労し 将さん曰くこの民宿は再婚相手つまり今の 直子の父親のものらしいでも父親は今海外 で姉妹店を作る準備をしていて経営は女将 さんに任せっきり将来将さんが海外の姉妹 店に行くことになったらこの民宿は直子が 切りもりすることになるもちろん本人も そのつもりみたいなんだけど彼女は数字が 苦手で特に経営学はまだ理解しきれてい ないなん度とか女将が教えようとしたが そこが親子ということもありうまくいか

ないようだでなんで俺に声がかかったかと 言うと実はこの前直子が決算報告書を見て 何をどう見ていいか分からず頭を抱えてい たんだそれを見た俺が基本的な数字の見方 と意味あと数字を見て売上がどうなったか を軽く説明しているところを女将さんが見 ていたというわけ蒼太君は教えるのが うまいしあなたの話なら子も素直に聞いて くれるのよもちろん勉強を教えている間も お給料は出すしお願いできない かしら女将さんはフロントに俺が映る際に 俺の経歴や実家のことは話してある潰れた とはいえ一応は民宿の経営をしていた身だ からこそのお願いだったのだろうわかり ましたそこまで言うならやってみます本当 にありがとう助かるわこうして俺は フロント業務が終わった後子と一緒に経営 学の勉強を始めた大学で使っていた教材が まだ実家にあったから郵送してもらって それを使ったよ経営学というのは時に数字 を見て判断したり計算式を用いて資産を 計算することもある直子はたくさんの数字 を見ると混乱するみたいで1つずつ根気 よく教えていったねえこの損益なんとかっ て数字が多い方がいいの損益分岐点なそれ を下回ったら損上回ったら利益が出て るっていう指標になるから数字が多いほど 利益を上げるのが大変ってことだまこんな 感じで教えていくのだがそもそも勉強って すぐに覚えられるかどうかはその人の得意 不得意に分かれるわけで案の定直子は大 苦戦こんなのわかんない経営 コンサルタントもいるしいいじゃん覚え なくても自分の店のことを理解できない 経営者なんていないだろうほら頑張れよ 泣き言を言う直子を励ましながら時には 女将さんのご行為で民宿に泊まらせて もらいそうして俺たちは勉強続け早1年 どうにか直子は経営の基礎を覚えそれなり に書類を見ても混乱せず状況を把握できる くらいにはなった随分時間がかかったけど 女将さんにはものすごく感謝されたな私が やっても全然ダメだったから蒼太君は本当 にすごいわなんて褒められて嬉しかったが 俺は直子と一緒にいられる時間が増えて 正直とても楽しかったんだだからこれでも 民宿に泊まる口実も直子と夜遅くまで一緒 にいることもなくなるやっぱりそれは とても悲しくて寂しいでもきっと直子は そんなことを思ってないんだろうななんて 思っていたのにねえそたもう住み込みで 働きな よ勉強を終えた翌日に直子がこんな申し出 をしてきたしかもさんとのこといやただの フロントが泊まり込みで働くかそういう

職場もあるけど少なくともこの民宿はそう いう労働契約は結んでいないはずだ俺が首 をかげていると直子は頬をあめながらもう ドンカン民宿の経営をしないかってこと 将来私と ええ直子はこれでもかというほど頬を 膨らませ驚く俺に肘鉄を食らわせている もちろん軽くだけど 昔から本当に鈍感気づけバカ私は興味の ない男と夜遅くまで一緒にいるほど軽い女 じゃないの よ直子はほぼやけくそで俺は混乱したどう やら俺があまりに鈍感すぎて直子が俺に 行為を持っていることに気づいていなかっ たらしい水着の時だってものすごく 恥ずかしかったのよなのに蒼太は普通の 対応だしさ私ショックだったんだからね いやあれは子の方が普通だっただろう てっきり俺は脈なしなのかと思って俺だっ て傷ついてたんだぞ売り言葉に買い言葉で お互い思いをぶつけそして気まずくなり 一瞬沈黙が走るなんだこの喧嘩みたいな 告白じみた会話はちょっといやかなり 大人気なくなって逆になんだか情けなく 笑いが 込み上げるどうやら直子も同じだった みたいで俺たちは大笑いしていた何よそれ 2人とも鈍感すぎでしょ言えてるなんだよ 俺期待してよかったのか2人で思いっきり 笑った後にでもこれじゃ格好がつかない から俺は改めて直子をまっすぐ見つめる俺 頑張るからこの民宿も大きくするし直子を 幸せにするだからずっとそばにいて ください約束だよ俺たちはそう言って 微笑み合うだけどこの会話を従業員通路で やっちゃったものだからすぐに話が広がっ ちゃってそれはそれは周りからお祝いの 言葉を投げかけられ続けたよこれは とんでもなく恥ずかしかったがそれから さらに1年後これの日にならないほどの たくさんの祝いの言葉を俺たちは結婚式で 受けることになるいろんな人から祝福され ながら俺と直子は家族になったんだ一応 無用っってことにはなるけど俺はそれでも いいと思っているそれでも直子が継いだ 民宿も守れるなら俺は何だってする さ民宿の経営に携わって早1年今度は絶対 に失わないぞ俺は1人じゃない今は直子も 女将さんも従業員の人もいる1人で 抱え込まずにみんなで頑張ればいいそして 俺もみんなのために頑張ろうそう決意し ながら今日も民宿で働くのだっ た明るく元気の主人仕事で尊敬できる主人 の存在が急に大きくなったんだ彼女の表情 や仕草が俺の胸の1番奥に追い込んでいた

ある存在と重なったのだその瞬間表に出せ なかった感情が俺の中で弾け た俺は立花啓介今年で28歳になる結婚は まだしておらず実家で父と2人暮らしは 祖父母と両親と暮らしていたがある日突然 母がいなくなった両親の離婚と聞いている それから母のいない生活が始まった仕事で 忙しい父に代わり祖父母に面倒を見て もらっていた父はとても優しかったが 祖父母はとても厳しかったおもちゃや ゲームで遊んでいると途中で取り上げられ ひらがなや算数のドリルをやらされていた 小学校に入ってからもランドセルを置いて 遊びに行こうとすると怒られすぐに宿題に 手をつけないとこっぴどくしられた宿題が 終わっても友達と遊びに行くことは許され ず祖母が用意したドリルをやったり夕食の 手伝いをさせられたりしたのだ祖父も仕事 から帰ってくると宿題はやったかと必ず 確認してくる宿題のノートを見せるとよし いい子だと頭を撫でてくれたが二言目には 勉強はしっかりしろよが祖父の口癖だっ た休みの日父と2人で出かけられる日が俺 にとっては一番楽しみだったかもしれない その日だけはゲームセンターで遊んでも 怒られないじいちゃんとばあちゃんには 内緒だぞそう言って父は好きなだけ遊ばせ てくれたでも必ず帰り道に父はいつも ごめんなと俺に謝って頭を撫でながら ぎゅっと 抱きしめる今なら少し父の気持ちが分かる が当時はその時間がとても切なく感じてい たとにかく勉強ざまだった子供時代窮屈さ も感じていた俺は大学入学と同時に家を出 た有名大学への入学は祖母の願いでもあっ た家を出てからも近所や親戚にうちの孫が 有名大学に通っていると自慢気に話してい た らしいそんな祖父母も程なくして祖父が高 し祖父が亡くなった年に祖母が認知症に なり施設へ日に日に記憶が薄れていく中 祖母が絶対に忘れなかったことは俺のこと 面会に行くと必ずちゃんとお勉強をしてる かね頑張るんだ よ特地にする あの頃の威圧感はなく優しい口調だったが いつまでも俺の勉強のことを心配してい た祖母は施設に入所して3年で高い大学を 卒業した俺は地元に就職そこからは実家で 父と2人暮らし だ父とは休みの日や帰宅時間が違うため ご飯だけはそれぞれで済ませていたそれで も時間が会えば俺が適当に作ったつまみで 一緒に晩酌すること も父との晩酌は静かにまったり飲んで眠く

なったら寝るのがお決まり大人になった今 は父と穏やかに過ごして いるはいわかりましたよろしくお願いし ます大きなため息と共に電話を 切る主人どうしました保育園から電話熱が 出ちゃったみたいで 俺にできることがあれば引き継ぎます早く 言ってあげてくださいいつも本当にごめん お願いしてもいいか な俺の会社ではよくある光景子持ちの社員 が何名か働いているため相対や遅刻血筋 なんかも多いでもうちの会社ではこういう 時でもすぐに勤務交代ができる体制が取れ ている独身も含め急な休みでも対応して もらえるいい会社だ今日は俺が主人の仕事 を引き継ぐことに谷原はか主人には3歳の 息子さんがいるシングルマザー復食後も 主人を任されてバリバリと働いているいつ も明るくて元気いっぱいの主人だがある日 お子さんの風が映ってしまい数日休むとの 連絡があっ [音楽] た俺はふと心配になる確か主人もシングル マザーで育っていて母親は遠方に住んで いると聞いている離婚をした当時会社を やめようか迷ったが今の仕事を続けたかっ たため実家に戻るのをやめたと話したこと があったのだ頼れる人が近くにいないはず 大丈夫だろうかそう思った俺はすぐに主人 に連絡を取り必要なものを買って届けたの だ1週間ほど休んで主人が復帰買い物にも 出られずに困っていたから本当に助かった と礼を言われた息子さんも元気いっぱいに なったとのことで俺は安心したその数日後 主人からちょっと相談があると言わ れる息子の太がね立花君にまた会いたいっ て言ってるのあのお兄ちゃんまた来るって 言われちゃってどうやらお見舞いの時に 持って行ったプリンやゼリーが太君の大 好物だったようでちょっとだけ顔を見て 話しただけだったが気に入られてしまった よう だそれでねママの会社でしか会えないよっ て言ったら泣いちゃって今朝もしとし ちゃってたの1度でいいから会ってもらえ ないか な主人が申し訳なさそうにお願いしてきて いたがそんな可愛いことを言われたら会い に行かないわけが ない素直に母に甘えている太君が可愛いし 自分も祖父母がいたとはいえ片親だった俺 の場合はちょっとしたわがままさえも あまり言えたことがないこれくらいの願い なら喜んで叶えてあげたいと思った もちろんいいですよ一緒に遊ぼうってこた

君に伝えて くださいその晩主人がこた君に伝えると とても喜んでくれたらしいけど困ったこと になったと主人から連絡が来たなんと太君 が俺と主人と3人で水族館にに行くと言っ て聞かない らしいこた君がお兄ちゃん一緒に行こうと 言っているお願い動画まで送られてきた あまりの可愛さに俺は悶絶主人は申し訳 なさそうにしていたが俺は心よく叶えて あげることにし た早速次の休みに水族館へ主人の家まで車 で迎えに行くと玄関を開けた途端孝太君が 勢いよく俺に飛びついてきたこらこらまず は何て言うのこんにちはよろしくお願いし ますきっと主人と練習したのだろう小さな 頭をペコリと下げてニコニコと笑っている 水族館に着くまでの間も知っている魚の 名前を教えてくれたり保育園での楽しい 出来事を一生懸命に話してくれ た水族館についてからは俺と主人の手を ついで真ん中に入り嬉しそうにはしゃいで いる本当に俺で大丈夫なんだろうかと少し 不安だったがそんな心配はいらないほどに こた君が喜んでくれているお兄ちゃん見て 見てと魚に反応しては俺の顔を見てニコリ と笑う様子に何十回何百回とこた君が 可愛いと思ったか最初は申し訳なさそうに していた主人もいつの間にか心から楽しん でいるようだった子供の笑顔のパワーって すごいんだなも俺も自然な笑顔で溢れてい たと 思う館内にある小さなカフェで大人は小太 君が遊ぶ様子を主人と並んで見ていたこた 君素直ないい子ですねのびのび育ってて いいなほろっと自然に出てきた言葉だった 俺あまり子供の時の楽しい思い出ってない んですよねちょっとだけ太君が羨ましかっ たのだろうかふと子供ののことを思い出す その流れで俺は母が幼少期にいなくなった こと母の記憶はうっすらで遊びも自由にさ せてもらえず祖父母に勉強ばかりさせられ ていたことなど話していたああつまんない 話しちゃってすみませんでも主人見てると 思い出すんですよね俺の母もいつも ニコニコしながら俺のことを見ててくれた なって記憶はうっすらですけどその時少し 不思議な感覚だっ た主人が孝太君に向けている笑顔が俺の母 の横顔と似ていると思っ た今日1日一緒に過ごしてみて普段の仕事 中の主人とはまた違って見えなんか 落ち着くというか温かいと感じていたなぜ だろうと思っていたが主人が太君に笑顔で 接していたり太君の言うことにそうだねと

何でも肯定するとこ入ったりそんなところ がうっすらと残っている俺の母の記憶と 重なったの だこた君とたくさん遊んでとても楽しかっ たが温かい記憶を思い出せたことも嬉しく 思っ たやんちゃで大変だけどねでも世界一 可愛いからつい甘やかしちゃうよね母親だ もん家に帰り今日の主人との会話を 思い出すやん家さんかそういえばよく母に 啓介はやん家さんねって言われてたっけな なんだか今日の主人の笑顔や言葉1つ1つ が記憶の中の母と重なって しまう父さん母さんてさ今何してるか知っ てる父との晩酌中ふと聞いてみただが父は その言葉を聞いて動きが固まったそれも そのはず母がいくなってからこれまで1度 も母のことを聞いたことがなかったから 驚いたのだろう離婚当時母が帰ってこない ことが寂しかったが父の辛くて悲しそうな 顔祖父はだまり祖母からは母ちゃんのこと は忘れなさいと大人たちの顔色を見て子供 ながらに母のことは口にしてはいけないの だと思っただから離婚した理由も知らない しなぜ何も言わずに母がいなくなったのか も俺は未だに知ら ないごめん口にしたら行けなかったか な黙り込む父を見て俺は謝ったすると父は 酒を一口飲んで咳払い 謝るのは父さんの方だすまなかっ た振り絞るような声で話しだす 父気づけばこんな年になってたな何も聞か ないのをいいことに目をそらしてた父さん のせいなんだ父さんが母さんを守ってやれ なかったお前からも引き離してしまっ た父はうきながら時折り顔をあげて ゆっくりお酒を口にしながら話してくれ た離婚の原因は祖母と母の教育方針の違い だったそう母は子供はのびのびと遊ばせ ながら育てたいと思ったしかし祖母は 小さい頃から学ばせないとダメだと しつこく言っていたらしいどうやら祖母は 自分の子供である父の教育の仕方を間違え たという不の思いを抱えていたそうもっと ちゃんと勉強させていればいい大学いい 会社に就職できたのにと父も俺と同じく 色々とやらされて育ったが高校受験大学 受験と失敗し祖父母の望む一流大学に入れ なかったそうだ有名大学すら入れず2流の 大学に普通の一般企業にしか入れなかった 父にお前の父さんは大企業で働いているの にと父のことを何度も情けなと言ったり 育て方を間違えたと口にしていたそう だその追いを消したいがために祖母は孫で ある俺に期待を寄せた俺は1人っこだが

長男であるということもありなおさら期待 する気持ちが強かったの だろうそんな祖母に母は反発母は父のこと を尊敬していたし一流大学だからいい大 企業だからいいという考えが大嫌いだった 子供にはのびのび育ってほしいと願う母 立花家のあとりなんだ口出しして何が悪い お前はよそ者出てけ祖母はそう何度も口に しては母を苦しめていただが祖母は何度も 絶しのぶ母が憎くなってきたの だろうある日母が仕事から帰ると玄関の外 に無造作に積まれた母の荷物 がお前はもうこの家のものではないと離婚 届けに無理やりサインをさせたというの だ母は当たり前のように俺を抱き抱え連れ て出ようとしたでもそんなことは許される はずもなく祖父母が俺を部屋の中に 押し込んで母から強引に引き離した 閉め出された母はとうとう辛い決断を下し ちょうど帰宅した父に啓介をよろしくお 願いしますと消えそうな声で母は頭を下げ たそう何があったのか気づいた父だったが ごめんというのが精一杯だったその時の ことを父はひどく後悔していた 父は出そないの息子であるがゆえに祖父母 には何も言えなかったと いう母を守りきれなかった自分が情けない と父は涙しながら話してくれ たなんで母を引き止めなかったんだ普通 なら父をそう責めるだろうだが俺には父の 気持ちが分かる気がしたこれでも長い時間 祖父母と過ごしてきた祖父母に人生を否定 され続けてきた父はきっと行動することが できなかったんだと思う俺はとても父を 責めることなどできなかったそれで母さん は今どこにいるか知っている の父の思いも受け止めた上で俺は父にそう 聞いたすると父は静かに席を立ち自分の 部屋へしばらくして1枚の紙切れを持って き た母さんの携帯番号だ変わっていなければ 通じると 思う聞くと声でのやり取りはもう20年も していないというそしてもう1つ父は俺に 封筒を差し出した開けて みろ封筒の中は俺名義の通帳だったそっと 通帳を開いてみるするとずらっと入金記録 がされていたのだよく見てみると振り込み 名義のとろにカで何かされている誕生日お めでとう少し前をたどってみれば入学をお めでとう卒業おめでとうそれぞれの節目 節目でメッセージととに1万円や3万円が 振り込まれてい たお前の母さんから だ1番新しい貴重のところはこの間迎えた

28歳の誕生日の日付だっ た今まで黙ってて済まなかった なかなか言い出せなくて な父は20何年もの間このことを言い出せ ぬまま毎年のように貴重だけは行っていた のかと思うと俺は胸が締めつけられるよう な思いだっ た母さんが俺を思い続けてくれていること だけでなく父もまた母のことを思い続けて いると分かったから だ父さん母さんに会ってみない か俺がそう言うと父は目を丸くしていた が会えるなら会いたいと言うと父は静かに 頷き涙を流してい た俺は父からもらった母の番号に電話を かけて みる もしもし明るい女性の声が聞こえた俺は 名前を名乗りお母さんですかと聞いたする と俺の名前を口にして黙り込むしばらく するとすすりなく声が聞こえていって ごめんごめん ね母は声にならない声で何度も俺に謝って きたのだ俺は全て父から聞いたことを伝え 素直に会いたいと伝え た家族3人で会う約束をした日待ち合わせ 場所は近所の喫茶店店内に入ると母が先に 待っていた母の記憶はうっすらなのに顔を 見ただけで母だとすぐに気づいた母は俺と 父と目が合うなり泣きだしへなへなとその 場に座り込んでしまったそんな母を俺と父 はぎゅっと抱きしめる父はごめんごめんと 母の背中をさすり母は俺の腕に触れると そのまま手をぎゅっと握ってきた懐かしく 感じるぬくもりに俺も思わず涙が流れる 母さん元気でよかった俺も母の手をぎゅっ と 握り返すでも不思議だな手の感覚って覚え ているもんなんだ な母さんそんなに手小さかったっ け俺がそう聞くとやっと母は顔をあげた あなたが大きくなったから よ母は大事そうに俺の手を撫で涙を拭い ながら やっと笑顔を見せてくれた少し母に話を 聞く母は両親を早くになくしていたため今 までずっと1人で暮らしていたらしい再婚 もしていないという母は俺だけでなく父の こともずっと思っていたあの祖父母の 暮らしでは父が辛い思いをするのではと 何何度も何度 も父と俺を迎えに行こうと考えたらしいで もなす術がなかったと いうあなたのことだから自分を攻めた でしょ何もできずにごめん

なさい母の目からすーっと涙がこぼれた父 は唇をふわせながら涙をこらえて いる守ってやれず済まなかった情けない 限りだ追いかけることもできなかったなん とかしたかったでもだめだ ごめん なそう言ってうれる父に母は首を小さく横 に振りながらここまで啓介を立派に育てて くれたじゃないそれだけで十分2人とも 元気でいてくれただけで 十分母は肩をふわせながら喋る父の手を 両手で包み父の思いを受け止めていた俺も 涙が溢れたこんなにもお互いを思いやって いた両親がなぜ離れ離れにならなければ いけなかったのか母は1枚の写真を 差し出すそこには幼き頃の俺と両親が笑顔 で写ってい た母さん3人で一緒に住まない か俺は思わず倉口にしていた突然の提案に 父も母も驚いていたが俺はもう一度家族の 時間を作りたかっ た父さんも母さんもきっと気持ちは同じ はずだ父さんと母さんの目を見れば 分かるお互いを思いやっていることが 分かった からそれから父と話し合い実家を売り払う ことにした再スタートを切るのには新しい 家の方がいいだろうそして分場マンション を購入家族3人での生活が始まった 無口だった父さんも母さんが家にいること が嬉しいのか口元が緩くなって いるそんな俺と母さんも目が会えば自然と 笑が溢れる20数年分の時間を埋めるのに はそう時間はかからなさそう [音楽] だ母と暮らし始めて2年が経った頃俺は父 と母にある人を紹介した谷原主人とこた君 だ実はあの水族館以来太君に気に入られた 俺はよく遊びに行く中になっていたのだ プライベートで主人と孝太君に会うにつれ 俺は特別な感情を抱くようになっていた それは主人も同じ気持ちだったいつか主人 とこた君とも家族になれたらと思いこた君 の気持ちを大切にしながら慎重に交際を 進めていたそしてこの間太君から誕生日に 欲しいものがあると言われた何が欲しいの か聞い たらお兄ちゃんがパパになって誕生日は パパになって会いに来てと嬉しいお願いを されたのだ本当にパパになっていいのと 聞くとずっとパパになって欲しいって思っ てたと照れながら教えてくれたそんな 嬉しいお願いをされたら叶えないわけに いかないこうして俺にも新しい家族ができ たのだ結婚してから俺はマンションを出た

が両親の元には主人つまり妻のはるかと こたとよく遊びに行く父も母もおじい ちゃんおばあちゃんと呼ばれいつも嬉し そうにして いるなんだかはるかさん若い頃の母さんに そっくりだなそうでももやっぱり親子なの ね啓介も若い頃のお父さんによく似てるわ ねなんだか昔の私たちを見ているよう ねふと家族揃っている時に父と母が巣口に した目を細めながら光太を見てお互いの顔 を見て笑い合っている両親そんな2人を見 てまた再開できてよかったと思っ た父とは28になるまで過去の話もでき なかったのに今では笑って母とも話せる ようになっているあのまま3人で再び会わ ずにいたらきっと今も辛い記憶のまま 過ごしていたかもしれ ない両親も俺も今笑って過ごせるのはれも なく妻とこたと出会ったのがきっかけだ たまたま妻と同じ職場でたまたまあの時風 で休んだ妻の家に行ってそこから太と 仲良くなって全てが繋がっているのかと 思うと不思議な気持ちだっ た感謝してるよ ありがとうふと隣で笑っている妻に 話しかける何急にでも私も感謝してるよ 幸せだね今の気持ち大切にしようね俺も とても幸せだ両親と妻と太俺にとっては 大事な大事な存在だ絶対離れるなんてこと があってはならない俺がここにいるみんな を守っていく今ある幸せがずっとずっと 続くよう に俺も彼女と同じ気持ちだった初対面とは 思えないほど俺たちは息ぴったりだったの で ある俺は松下翔吾35歳の独身男性だこれ まで私立大学の中国語講師として勤務して いたがこの度準教授になった小学生の頃に 思艇の電気を読んだのをきっかけに俺は 中国に憧れを抱くようになった人質として 生まれた思考帝が努力して皇帝になって いく家庭に子供ながらワクワクしたのを今 でもよく覚えているそして大学生時代 ホームステーで初めて中国を訪れた滞在中 に思帝が建設した万理の状を見た時は歴史 の場面がそのまま飛び出してきたような 大きな感動を覚えたもので あるその時の感動を忘れることができず そのまま大学院に進み中国の歴史の研究に 取り組み始めた現在も研究を行う傍学校で は生徒たちに中国語を教えている夏休みと 言っても論文の執筆もあるし毎日なかなか 忙しいだが妹夫婦の営む居酒屋が稼ぎ時な のもあり夏休みの間の金曜と土曜の夜は店 を手伝いに来ていたのである3つ年下の妹

若名は新学期の準備もあるのに手伝って もらって大丈夫なのと言って俺のことを 心配してくれていた大丈夫だよずっと座っ て論文を書いてると煮詰まってしまうから 動いた方がいい気分展開になるんだよそれ にお前と達也には本当にお世話になって いるしたまには恩返しさせてくれ実は若名 の夫達也は 高校時代から俺の親友で若野との結婚後も 何かと俺のことを気遣ってくれていたので ある仕事に明けくれて食生活がおろかに なりがちな俺に会う度に美味しい料理を 差し入れてくれるし達也には本当に感謝 しかないその意思を伝えると妹も嬉しそう に笑顔でありがとうと言っていた少しでも わなたちの力になりたいがために喜んで 居酒屋の手伝いを行う俺だったが実は とある男性客に悩まされてい た彼は大垣さんという俺と同じ年の男性で 毎週決まって金曜日の夕方に店を訪れてい た勢いよくガラガラと店のドアを開ける なり若名の姿を見つけると大垣さんは大声 で話しかけてくるまた来たよそれにしても いつ来てもこの店は客が少ないねこんなん で経営は大丈夫なのうちの店はテーブル席 が4つとカウンター席5つの個人まりとし た作りになっておりその時は大垣さん以外 のお客さんの姿はなかった実は他の常連客 の間でも金曜日の夕方は大垣さんが来て 騒ぐので時間帯をずらしてこようという 流れになったらしいもちろんそんなことを 本人に言えるわけもないので若名は愛笑い を浮かべながらおかげ様でと答えたこれ 以上妹に大垣さんの相手をさせるわわに いかないと思った俺は若名に厨房へ移動 するように促し大垣さんに注文を伺った 今日もご来店ありがとうございますご注文 はお決まりですかじゃあとりあえず生 ビールをもらおうかなそれにしても正吾 お前妹夫婦のおけで店に置いてもらって 恥ずかしくない のそう言って大垣さんはニヤニヤした表情 を俺に向けてきたどうやら大垣さんはここ 最近3週連続で俺と顔をこともあり俺が この店でアルバイトしてると思っている らしいだが弁解するのも面倒なので適当に 話を合わせておいたいつものように生 ビールを飲みながら早速饒舌に仕事自慢を し始める大垣 [音楽] さん実は来年仕事で中国に行くんだよその 準備もあるから来月からはこの店にも頻繁 には来られなくなるかもしれないへえそう なんですか俺は日本語はもちろん の他にフランス語ドイツ語中国語も話せる

マルチリンガルなんだぜやっぱり大手勝者 のエリートたるもそれくらい語学を使い こなせないとなまあお前みたいな アルバイトには想像のつかない世界だろう けど俺は3カ国語を話すトリリンガルだっ たので5カ国語を操れるという大垣さんの ことは素直にすごいと思った尊敬しますよ と俺が褒めちぎると気をよくした大垣さん はたくさんの料理とお酒を注文し 気持ちよく酔っ払うと2時間ほどして店を 出ていっ た大垣さんの食べ残したお皿とグラスを 片付けていると若名が俺に心配の声をかけ た兄さん大丈夫またひどく絡まれてた みたいだけどあの人3ヶ月前くらいに急に うちの店に来るようになったんだけど正直 私も也さんも扱いに困っているのでもだ からと言って来るなというわけにも行か ないし ね俺のことは心配しなくて大丈夫だよ彼の 話は適当に受け流しておけばいいんだよ それに大垣さんも仕事の都合で来月からは 来店する頻度も減るみたいだ よ俺がそう告げると若名はならいいんだ けどと言って眉を潜めていた俺も彼の相手 をするのは正直ストレスだったがそれも もうしばらくの辛抱だそんなある日夏休み も残りわずかと言うとで大垣さんから こんな誘いを受け た吾お前どうせ明日も暇だろ保健士たちと の合コンがあるから一緒に行こう ぜまさか合コンに誘われるなんて思ってい なかったので戸惑う俺だったが酔っ払った 大垣さんは何度もしつこくどれだけこの店 に金を使ったと思ってるんだよなんて言っ て机をバンバン叩き出したこれ以上大垣 さんがヒートアップしたら妹夫婦にも迷惑 がかかると危惧した俺は最終的には しぶしぶ彼の提案を受け入れることにした 俺の同意を得た大垣さんはすると満足げに じゃあ明日なと言って軽やかに店を出て いった本当は明日の夜も妹夫婦の店を 手伝う予定だったが約束してしまった手前 行かないわけにはいかない厨房で料理を 作っている達也と若名に合コンに誘われた 経緯について話すと2人ともびっくりして いたまあ 大垣さんって本当に自分勝手な人ね呆れて 物も言えないわ明日も本当は手伝う予定 だったのにごめんないいや店のことは心配 しなくていいよ最近は店も落ち着いてきた しなんとかなると思うそれにせっかくの 合コンなんだから生後も楽しんでこいよ お前ならきっと素敵な出会いが見つかる よ確かにこれはいいチャンスなのかもしれ

ない実は5年以上恋人がいないこともあり 自分自身そろそろ出が欲しいと思っていた ので ある也の言葉に甘えて明日は張り切って 合コンに参加して [音楽] みよう俺は妹夫婦にお礼いその夜も 張り切って働くのだった翌日俺は大垣さん に指定されたイタリアンバルに向かった しかし店に入るやいや思わず面食らって しまった大垣さんはバルと言っても ちゃんとしただからスーツで来るようにと 言っていたのに実際はスーツで来店して いるのは俺だけだったバルの雰囲気は カジュアルで他の来店客たちも普段着で店 を訪れていたのであるイタリアンと和食の フュージョンが売りのるということもあり 店内はまさに和接中という感じだウルシザ 工でできたワイングラスが飾られていたり ベネチアングラスの花瓶に桜の増加が飾ら れていたり店内装飾は遊び心に溢れている なら楽しむ余裕があるのだろうが場違いな 格好をしてきてしまったせいで居心地が 悪い大垣さんの姿を探すとすでに丸 テーブルには合コンメンバーが全員揃って いるではないか待ち合わせ時刻の10分前 には店を訪れたはずなのに様子がおかしい と戸惑っていると大垣さんが俺を見つける なり指をさして笑い出したしおいおい勘弁 してくれよ久々の合コンで張り切るのは 分かるけどスーツでめかし込んで挙げ句 20分も遅刻するなんて社会人失格だ ぞ大垣さんはそう言って1人で大げさに 笑って見せたそれと同時に俺は彼の真意を 悟ったのである大垣さんはわざと場に そぐわない服装で来るように命じたり誤っ た待ち合わせ時刻を告げてきたおそらく彼 は今日も俺を笑い物に仕立て上げるために 合コンに招いたのだろう大垣さんの悪意を 悟り呆然とその場に立ち尽くしていると 女性参加者の1人が口を開くいいえちっと もおかしくないわ私は彼のスーツとても 素敵だと思うそれに大垣さんせっかくの 楽しい飲み会で人を指さして笑うなんて よくない わ女性にピシャリといめられ大垣さんはバ の悪そうな表情を浮かべながら自分のこと を弁解し始めたあいやもさん俺は少し ふざけただけだよしお前もさっさと席に つけよ元はと言えば遅刻してきたお前が 悪いんだ ぞモカさんという女性にいめられたのが よほど面白くなかったのだろう大垣さんは まるで八つ当たりするように俺を睨みつけ てきたひょっとしたら彼のこいのお目当て

はモカさんなのかもしれない確かに彼女は 女性参加者5人の中でも飛び抜けた美貌の 持ち主だくっきり2への大きな目と堀の 深い顔立ちに栗色の巻髪を持つ姿は エキゾチックな魅力にており鮮やかな祭式 のワンピースがよく似合っている大垣さん にすみませんと言って頭を下げながら ちょうどモカさんの隣の椅子が開いていた ので俺は素早く彼女の横に腰かけお礼を 行っ [音楽] た先ほどはありがとうございます自分の 服装はミスマッチかなと感じていたので あなたにフォローしていただけてよかった ですすると彼女も感じよく俺に微笑みかけ てくれたいえいえ本当にお似合いよ私浅い もかって言います本日はよろしくお願いし ます松下翔吾と言いますこちらこそ よろしくお願いし ます俺の到着前には全員の自己紹介が すでに終わっており参加者は各々で自由に 会話を楽しんでいたなので俺も横に座って いたモカさんと喋りながら食事を楽しむ ことにした会話をかわすうちに分かった ことだがさんは現28歳でひり病院で保健 士として働いているとのことだった ハキハキとした口ぶりで話す彼女に俺は 自然と交換を抱いた一見美人すぎるゆえ 近寄りがたい印象の彼女だが実際は作で 思いやりに溢れた優しい女性でまさに保健 士の鏡と 言えようすると急に大垣さんが自分の椅子 を持って移動し俺とモカさんの間に 無理やり割り込んできたどうやら彼は意地 でもカさんと喋りたい カさん午なんかと喋らない方がいいですよ 大垣さんさっきも言いましたけどそうやっ て人を見下すのやめませんだがモカさんの 方はあまり大垣さんに関わり合いたくない らしいおそらく大垣さんが断るごとに俺を 見下す発言をするので嫌なのだろう事実俺 が遅れてやってきた時も他のメンバーは誰 も大垣さんのように俺を笑い物にしなかっ たし今も大垣さんは合コンで孤立して しまっている それを彼自身痛感しているのだろう大垣 さんはやきになって俺を否定し続け ただってモカさんこいつ35にもなって妹 夫婦の店でアルバイトしてるんですよ そんなやよりも俺の方が何倍もしっかりし ていると思いません かそのもの言いにさすがにむっとした俺は 反論しようとしたしかし急に店内でバタっ と何かが倒れるような音がしたので反射的 に俺は音のする方見たなんとそこには椅子

から崩れ落ちた外国人女性がかみんでいる ではないか女性の音と思われる男性が 慌てふためく中バルのスタッフが意思疎通 を図るものの相手が外国人ということも あり会話が成り立たない らしいその様子を見てモカさんが大垣さん ならマルチリンガルだし通訳できるんじゃ ないと言うと大垣さんがおもももちろんと 弱々しく返事をして外国人男性のの元に 向かった60代と推定される外国人男性は 大垣さんを見ると上海語なりの強い中国語 で話し始めただがなりが強すぎるせいで 大垣さんはきちんと聞き取れていない らしいせっかく通訳のために赴いたものの 意味が分からないという様子で大垣さんは 呆然とその場に立ち尽くしてしまった見て いられなくなった俺は椅子から立ち上がる とすぐさま大垣さんの横に立った大垣さん はお前は引っ込んでろと言ったが俺は気に せずに中国語で男性にどうされましたかと 話しかけたすると男性もほっとした様子で 中国語で詳細を話してくれ た男性曰くワインを飲んでから奥さんの 調子が優れないそうで今すぐ救急車を呼ん で欲しいとのことだったそれを通訳して バルの女性スタッフに伝えるとスタッフは 助かりますと言ってすぐさま119番に 電話してくれた そこへ今度はモカさんがやってきて私は 保健士なのでよければ対応いたしますと 提案したスタッフとしても医療従事者に 対応してもらえれば安心だとのことでモカ さんに受話気が渡されたこうしてモカさん と救急隊員のやり取りが始まりその傍で俺 が外国人男性の説明をモカさんに通訳して 伝えることとなっ たどこでどなたがどうされましたか イタリアン 外国人女性が体調不良を訴えてい ます奥さんは今朝ホテルを出る際にいつも 服用している高圧剤を飲まずにそのまま 温泉に出かけてしまったとのこと ですご主人の話によると奥さんは長時間 温泉に入っていたそうでそれからバルで ワインを1杯飲んだら気分が悪くなり椅子 から崩れ落ちてしまったようだ俺の話を 聞きモカさんも外国人女性の起用歴や経緯 を救急隊員に伝えてくれた また救急車が到着するまでの間モカさんは 奥さんの安全を確保するために奥さんの下 に敷けるものをスタッフにお願いした スタッフがキッズルームに敷いてある マットレスをすぐに持ってきてくれた俺と モカさんは奥さんの体をマットレスの上に 移動させるとモカさんが回復対位と言って

患者さんの呼吸を確保する姿勢を奥さんに 施した横向きに寝かせますね軌道を確保 できるんです 早速モカさんの言葉をご主人に伝えると彼 は状況を理解でき涙を流しながら何度も ありがとうと礼を述べたその後すぐに救急 車が到着し奥さんは速やかに病院へ搬送さ れていったまるで嵐が過ぎ去ったかのよう にバルは一気に静かになった俺とモカさん はバルのスタッフ全員にあなたたちの おかげで助かりましたと頭を下げられ ながら再び合コンの行われていたテーブル に戻っ そこで今まで存在感を潜めていた大垣さん が汗をにませながら俺に問いかけるし翔吾 お前一体何者なんだ実は俺中国語の講師を していて最近準教授になりましたじ準教授 まさかずっとアルバイトだと言って見下し ていた俺が準教授だとは夢にも思わなかっ たのだろう他の合コンメンバーもすごいと 言って褒めたえてくれ たに中国語を話す翔吾さん本当にかっこ よかったわいえいえモカさんこそさすが 保健士さんだなと関心してしまいました そう言って互いに褒めたたえ合う俺たちを 見て他のメンバーがお似合いだねと言って 拍手をして生やし立てたまさかこんな展開 になるなんて照れ臭くなった俺は赤面し ながら頭をポリポリ書いた俺とモカさんが 場の中心となり2人のファインプレイが 活殺を受ける最中急に大垣さんが荒らしく 立ち上がり俺帰ると言ってバルを出て行っ てしまった一瞬大垣さんのせいで無言に なった俺たちだが大垣さんの同僚男性の 1人が口を開いた大垣のや多分自分より 上手に中国語を話す生子さんを見て面白く なかったんだと思いますあいつプライドが 高いのもあって自分のことをよく見せよう とするけど実践の会は大したことないのか も正直マルチリンガルっていうのも本当か どうか怪しいんですよね 同僚男性の言葉にみんな同意して頷いた俺 も感じたことだが大垣さんは常に自分が場 の中心でないと気が済まないのだろう結果 今日も俺のことを見下すつもりで呼んだが 実際は自分が恥を描いて退散する結果に なってしまったそう考えると大垣さんも かわいそうな人 だその後も俺はみんなとお酒を楽しみ笑顔 で合コンは散ととなったモカさんともこれ おきに連絡先を交換したしまさに大収穫の 一夜だったあの合コンの一見から俺とモカ さんはデートを重ね交際をスタートさせた 初対面の時から彼女のことは魅力的で素敵 な女性だと思っていたが2人で一緒に救急

隊に連絡した一連の流れを経てお互いの 気持ちがぴったり重なったのだと思う俺が 告白すると彼女もまたペラペラと中国語で 対応する吾さんを見て立ちまち心を奪われ たのこんなこと初めてなのと言って俺に 行為を伝えてくれたこんなに素晴らしい 女性と付き合えたことだし今となっては 大垣さんには出会いの場をくれたことに 本当に感謝しているだが俺を伝えたいと 思ってももう大垣さんは妹夫婦の店をあの 合コン以来訪れていないのであれから顔を 見てい ない中国への出張準備で忙しいのかななと も思ったが大垣さんが出張するという話も 出せだったらしい今思えば大垣さんにとっ て妹夫婦の店で俺を見下す時間が唯一の心 のより所だったのかもしれないちなみに 合コンの夜に遭遇した例の中国人夫婦だが あの後無事に奥さんの容態が回復し2人 揃ってバルに挨拶しに来たそうだその際 旦那さんは俺あての手紙をスタッフに渡し て中国に帰国した 合コンの予約をした幹事の男性から連絡が 入り俺は彼と待ち合わせし直接その手紙を 受け取ったドキドキしながら開封すると 手紙には寄り添って微笑む夫婦の姿が写っ ていた先日は誠にお世話になりました あなたの通訳のおかげで妻も無事に感知し ましたまたあなたの彼女の保健士さんにも 改めてお礼をしたいと思っています是非 今度お2人で国に遊びにてくださいね妻と 私で中国を案内いたし ますこう綴られた文章をモカさんに見せる と彼女も笑顔で喜んでいたあの時の私たち カップルに見えたのね決めた私たちの新婚 旅行の行き先は中国がいいわえモカさん それって俺がそう問いかけるとモカさんは 頬を真っ赤に染めてそっと俺の手を握って きたこの手を話したくないと反射的に思っ た俺はその勢いに乗って結婚してくれと 彼女にプロポーズしたのだっ たモカさんと出会って10ヶ月後俺とモカ さんは2人揃って上海プド空港を訪れてい たすると向こうから手を振る夫婦の姿が 見えたそれを見てモカさんも笑顔で手を 振り返しそれに合わせて左手のリングが これから始まる旅が素晴らしいものになる と予言するようにキラキラと輝いていた チャンネル登録ボタンを押していただく ことで制作活動の励みになりますそれでは また次の動画でお会いし ましょう

この物語は50代の女が作ったフィクションです。
私自身の体験や人から聞いた話などを元に創作しています
少しドキドキする純愛物語や、禁断の恋、感動話などをお届けいたしますので、お楽しみ頂けましたら幸いです。

登場する人物・団体・名称等は架空であり、
実在のものとは関係ありません。

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