日本のカルチャーを20年以上牽引(けんいん)してきた“渋谷のシンボル”との、しばしの別れを惜しむために多くの人が集まりました。

    ■VHSも…豊富な品ぞろえはトップクラス

     30日午後6時、惜しまれながら24年の歴史にピリオドを打った「SHIBUYA TSUTAYA」。

     30代:「もうちょっと早く来れば、最後入れたかなと思ったが、最後記念にと思って写真撮った。名残り惜しい」
     20代:「東京に来る時はいつも何となくここに来る。いつもの場所がなくなるという感覚です」

     スクランブル交差点の一角に位置し、渋谷のランドマークとして知られてきました。

     DVDやCDのレンタルを中心に書籍・ゲームなどの販売を行う全国の「TSUTAYA」のなかでも、その豊富な品ぞろえから高い集客力を誇ってきたといいます。

     30代:「マイナーとまではいかないが、昔の映画のサントラを探すのに重宝していました。ここに来れば見つかるかな、ここだったら探せるかなというところはある」

     DVD化されていない作品をVHSでレンタルできることも売りの一つでした。

     20代:「五社英雄監督の『人斬り』という作品があるんですけど、これVHSでしかみられないから見たいな。でも、デッキがないなっていう」「(Q.それを借りてどうした?)記念に借りただけです。当日(プラン)で借りて、この中に入っているのかみたいな感じ」

    ■“だんご”“宇多田”…CD全盛期オープン

     SHIBUYA TSUTAYAがオープンしたのは1999年。東海銀行や渋谷宝塚劇場などが入っていた古いビルが取り壊され、大型ビジョンを備えた斬新なデザインのビルとして登場しました。

     地下2階から地上7階までの9フロアで営業を開始すると、流行に敏感な若者がこぞって訪れ、瞬く間にカルチャーの中心地となったのです。

     ちなみに1999年といえば、CDシングルでは「だんご3兄弟」が291万枚の大ヒット。一度聞いたら耳から離れないタンゴ調のメロディと、かわいくも哀愁漂う歌詞がウケ、大人気に。

     アルバムでは宇多田ヒカルの「FirstLove」が700万枚を超えるという今では信じられないようなセールスを記録。まさにCD全盛の時代でした。

    ■CDレンタル 思い出続々「PC持ってきて」

     そこで、SHIBUYA TSUTAYAを訪れていた人にCDレンタルの思い出について聞いてみると、このような声が聞かれました。

     20代:「ノートPCを家から持ってきて、レンタルも1泊とか2泊になると値段かさむじゃないですか。その日に返せるように日帰りで借りて、近くのファミレスにPCとCDだけを持って行って、取り込み作業をやって、すぐにここに返しに来たということはある」
     30代:「父親の誕生日にその年のいろんな曲を集めたアルバムを入れてプレゼントしたりしているので、2009年から。今年もしっかりやりましたし、その材料集めでCDレンタルのために渋谷TSUTAYAに来てます」

    ■歴史的イベントも…話題のプロモーション続々

     カルチャーの発信拠点だったSHIBUYA TSUTAYAは、話題作りにもひと肌脱ぎました。

     SMAPの「ベストアルバム」が発売された際には、“ベスト”になぞらえ、ベストを着たマネキンがTSUTAYA前に集結。200体のマネキンがスクランブル交差点を練り歩く販売プロモーションが話題となりました。

     村上春樹さんのベストセラー「1Q84」の発売日には、全国の書店に先駆けて、午前0時から店頭販売を開始。

     なかでも象徴的だったのが、海外の超大物が姿を見せた、この歴史的イベントです。

     マイクロソフト初の家庭用ゲーム機「Xbox」の発売日。気温8℃の寒空の下、徹夜で並んだおよそ200人のファン。午前5時すぎには当時会長だったあのビル・ゲイツ氏が突如現れ、発売を待つ一人一人と握手するサプライズも。

     発売イベントでは先頭に並んでいた4人に、ゲイツ氏自らXboxを手渡すと、その熱気は最高潮に。

     先頭に並んでいた人:「心待ちしていたので、喜びはひとしおです」「(Q.ビル・ゲイツ氏、どんな人だった?)優しい人でした」

    ■来春リニューアル カフェ&ラウンジへ

     しかし、近年はNetflixやSpotifyといった定額制の動画・音楽配信サービス、いわゆる“サブスク”の普及で、レンタル事業は苦戦を強いられることに。

     映像ソフトにおけるレンタル市場の規模は、2007年のおよそ3600億円から右肩下がりで、去年は572億円。この15年で8割以上も減少しています。

     こうしたなか、30日は多くの人がSHIBUYA TSUTAYAに訪れました。

     30代:「聖地みたいなところがあるので、こういった形を引き継いでくれたらすごくうれしい」
     20代:「アナログとデジタルの共存みたいな施設になってくれればなと思う」

     31日から改装工事に入るため、一旦休業となるSHIBUYA TSUTAYA。

     来年春のリニューアルオープン後は500席を有するカフェ&ラウンジとなり、様々なイベントが行われる空間になるということです。

    (「グッド!モーニング」2023年10月31日放送分より)
    [テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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